こころあそびの記

日常に小さな感動を

空と海と

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 人は、誰でもそれぞれに心に沁みる言葉や情景を持っているように思います。その言葉の持つ雰囲気に浸るとき、自分だけの世界の中で幸せいっぱいになります。
 私の場合のキーワードは「永遠」です。本を開いたとき、もし「永遠」を連想できる言葉が目に入ってくると、それだけでその本が愛読書になったりすることも多々あります。
 “永遠と繋がる空と海”という文章に惹かれた愛読書、「大宇宙に生きる 空海」というご本の中で「宗教と芸術には無限の世界がある」と書いておられたのが松長有慶座主です。
 先日、千住博画伯が高野山金剛峰寺の襖絵を奉納された様子をNスペで拝見しました。無限世界を見てきたように描き出す絵画の力というものは、こちらの眼力(人間力)に比例した大きさで迫ってきます。
 完成した襖を収めて一息ついたとき、その襖の裏側に空海がおられることを初めて知らされた彼の感激は、テレビ画面を通して見る者にもしっかり伝わってまいりました。千住画伯に依頼されたのは弘法大師空海だったのです。この世の座主さまを通して空海が千住さんを指名されたことは誰の目にも明らかになった瞬間でした。    私たちはこんな事があることを心に留めて生きなければならないと思ったことでした。
 朝、職場に向かう途中に空海さんを祀る小さな祠があります。今日もありがとう。南無大師遍照金剛。