こころあそびの記

日常に小さな感動を

よみぃコンサート

 f:id:snowrumirumi:20210302194720j:plain


今朝、ユーチューブを開いたら、ストリートピアノでどんな曲でも弾いてしまうヨミィさんのヤマハホールコンサートが出てきました。
 音響はもちろんヤマハさん、音源はベーゼンドルファーという二千万円のピアノ。それから弾き手はヨミィさんという豪華コンサートが無料で配信されていたので、朝から聞きほれてしまいました。
 世界はどんどん進化しています。音楽も超スピードで進化している一つでしょう。
 チーチーパッパ、1・2・3・4♪なんて。昔はこうだったは笑い話ですよね。まず、今の人はリズムが体の中から湧き出る感じがします。ダンスをさせても、演奏をさせても我々世代には信じられない!と思うばかりです。
 若い方の分析では、そういう類い希な音楽の才能は、例えば日本語を聞いて直ぐに英語に変換できるようなものということでした。が、その節がなるほどではあっても長く生きた私なら次のように思うのです。
 人類が過去から今日に至る多くの経験を、DNAや阿頼耶識という深層部に蓄えた証拠ではないかと。人はこの世の努力だけではない過去の鍛錬やどなた様かの加護を受けて生きていて、何かの契機にふと深いところの記憶が蘇る瞬間に出会う。だから、今を真剣に生きたいと願うのです。
 それから、ヨミィさんの弾き方にも時代を感じます。彼のピアノを弾く手元がとてもやわらかなのです。あの弾き方をすると「それはジャズピアノ!」とはたき落とされた経験を持つ者からすると驚きものです。考えてみたら、そうですよね。オルガンでバッハを弾いていた頃の指の形で、今の新しい音楽を奏でられるわけがありません。
 大好きな辻井伸行さんのあのとてつもない癒やしの音は、彼のハートと、あの指の柔らかさにあるとみています。
 ヨミィさんのホールに溢れる超絶技巧の音の海から、次に生きる人がまたどんな音を拾うのでしょう。こういう人が出現する度に進化が形で見える気がします。