こころあそびの記

日常に小さな感動を

大阪城

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今朝は上六まで勉強会に行く途中、大阪城公園駅で降りて公園を一周しました。よく、あちこち行ってますねと言われるのですが、何のことはない、用事ついでに遠足しているだけなんです。
 私は、大阪城のお膝元で小学生時代を過ごしました。
 「咲くやこの花 なにわ津の
 春べは今とこの庭に・・・♪」
 小学生の時は意味も知らずに歌った校歌ですが、素晴らしい歌詞だったのだと今頃になって誇らしく思ったりしています。それは、王仁が詠んだ歌から本歌取りしているからです。
 「なにわ津に 咲くやこの花 冬ごもり
  今を春べと 咲くやこの花王仁
 カルタ競技会では試合の始まる前に序歌として読まれる大切な歌であり、大阪の誇る文化の原点の一つでもあります。
 さてさて、大阪城公園は驚くほど美しくなりました。私が小学生の頃は怖くて近づけないエリアでした。それがどうでしょう。小さな森の中の遊歩道を三々五々散歩する人のお顔が誰も彼も和んで、落ち着いた良い雰囲気の公園に整えられました。
 町は作ることができるのですね。
 先日、店に来られた患者さんが「私らがこの町に来たとき、あの川に桜を植えたんです」と胸を張って楽しそうにお話しされていました。
 その桜の数、300本。今を盛りに川を覆って咲き誇っています。
 音頭取りの誰かがいないとできない。皆が同じ気持ちにならないとできない。と、いろんな障害があったことでしょう。めげずにそれを乗り越えた熱意が今日の桜を咲かせていると思うと感慨一入です。
 今、あちこちで災害から立ち直ろうとされている方がおられます。若者たちの、この町に戻って来て復興に貢献したいという言葉を聞くたびにありがたく思って見ています。君たちの町を君たちの手で一から作り上げてください。結果はずっと後になりますが、必ずやってきてその町の姿に励まされる日が来ると信じています。
 大阪城だってこんなにきれいに復興しました。それには戦後何十年もかかりました。それでも、思いを重ねたらできたのです。
 被災地の復興を心からお祈りしています。