こころあそびの記

日常に小さな感動を

肉包子

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 久しぶりに、いつ以来かな。豚まんを作りました。
 きっかけは、府大の王先生に、フェンネルを入れることを教えてもらって、一念発起!ミッション完遂しました。
 フェンネルはヨーロッパでは最古の野菜の一つといわれています。
 中国語では「茴香ウイキョウ)」といって、漢方薬にも多く使われている生薬です。
 その効能は芳香性健胃薬です。胃が冷えて弱い人、胃もたれ、胃痛などの症状のある人向けに安中散という漢方薬がおすすめですが、その処方の中に茴香が入っています。
 安中散は「大正漢方胃腸薬」をはじめとしてドラッグストアで見かける胃腸薬のベースとなる薬ですから、知らずに服用されている方があるかもしれませんね。
 茴香は胃腸薬以外に、利尿や発汗作用もあるため、浮腫やダイエットにも効果があるようです。胃が気持ち悪い、重いというのも水が溜まっていると考えられますから胃にも効くというわけです。
 春から夏にかけて湿り気の多い季節に入っていきます。そんなとき、この茴香の芳香性が気を巡らせてくれます。香りと辛味で落ち込みがちな気分を上向きにして晴らしてくれる。そんな効能をもつ生薬の一つです。
 それにしても、中国野菜の種類の多さには常々感心するばかりです。
 薬膳。日本では資格がないと調理できないように思われていますが、中国では日常の食事に生薬や香草を使っていますから毎日が薬膳料理です。家庭の食事が季節に合わせた養生になっている中国の野菜文化の多彩さをうらやましく思います。
 今回も、まずフェンネルを探すことから始めなくてはなりませんでした。近くのスーパーに電話してみたら取り寄せてくださる由。おかげさまで、なんとか小さい株を入手できた次第です。6月頃には国産のフェンネルが手に入るそうですよ。
 家族が美味しい!美味しい!とぺろっと平らげてくれました。皆様も是非に。