こころあそびの記

日常に小さな感動を

悪者仕立て

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 仲の悪い姉妹がいました。ある時、兄が結婚する事に。姉妹は急に接近して、兄嫁いびりを始めましたとさ。
 誰かを悪者扱いすることで、鬱憤晴らしをするという手段は、人間社会の悪癖です。
 近頃は、コロナの登場でマスコミ上げて政治が悪いと連呼しています。誰かを悪者にして、自分たちが正しいことにするならまだしも、一般人の心を誘導しようとするところが許せないと思っています。
 その人の庭に美しく咲いた赤い薔薇を一輪切って、隣の背中が曲がったお婆さんに差し上げている男性を見かけました。お婆さんが所望されたようで「あんまりきれいやったから」と感謝の言葉に添えておられました。
 また、目の前に二匹の白い蝶々が飛んできたその時、後ろから自転車で追い抜かしざまに蝶々たちに手を伸ばした男性。その遊び心に拍手です。
 この人たちの地に足のついた日常に比べて、何とお粗末なテレビ、新聞、ラジオ。市井の人々は、マスコミの言葉に疲れ果てていることを、当事者は気づいておられるのでしょうか。いや、その制作者もお疲れが溜まって、広い心、大きな心を忘れてしまわれたのかもしれません。
 この事態は誰が悪いのでもありません。
 その正体さえわからないのに、悪者を無理やり作って、挙げ句の果てには、収束したら責任云々とは何と情のない人達なのでしょう。
 言いたくても言えないこともあるかもしれない。それが、今の時期の情けある判断ということも無きにしもあらずではありませんか。そのように互いが思い合うことが、人情を繋ぐことになるのではないでしょうか。
 悪者作りは、そのうち天に見放されます。すさんだ報道を目にする度に悲しくなってきます。
 でもね、私が心配しなくても、心ある多くの日本人はお見通しですよ。毎日を丹精込めて生きておられます。
一人一人のその生き様が収束に向かうただ一つの方法だとみんなが知っています。