こころあそびの記

日常に小さな感動を

愛鳥週間

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 何か作業するとき、BGMは何を選びますか?
 音楽だとどうしても、ついメロディーに気持ちが持って行かれてしまうので止めてしまうことがあります。
 そんなとき、自然音だと邪魔されずに作業がはかどることに気づきました。
 水辺のせせらぎのいわゆるf分の1の波動が思考を停止しないように思います。でも、それだけだと森の中の迷子の気分になるので、淋しさをカバーしたくて小鳥の囀りが入っているものを選ぶようになりました。野鳥の鳴き声が静寂をいのちあるものにしてくれます。
 昔、心斎橋商店街の大丸そごうのあたりに、“小鳥の占い”という見せ物があったことを覚えておられる方はありませんか?
 おじさんに代金を払ってお願いすると、籠の中の白い手のり文鳥が鳥居をくぐって鈴を鳴らし、お宮さんの祠の中からおみくじを引いきてくれます。くちばしにくわえて戻ってきた文鳥は私の手の平にそのおみくじを置いてくれるというものです。
 その時の、鳥の足の感触が忘れられず、どうも鳥は苦手でした。それでも、心斎橋に行く度に、親にねだった記憶があります。
 鳥との交流はそんな乏しいものなのに、今頃になって、かわいくてたまらなくなりました。朝告げ鳥や庭にくる野鳥。散歩の途中で見かける小鳥たち。
 最近のヒットは”カイツブリ“です。川幅はさして広くはない箕面川を、まるで25m競泳をしているように右へ左へ往復する姿は本当にかわいいです。
 そしてなんといっても鳥の魅力は色彩です。花鳥画に登場する鳥たちは、その色彩が画家に惚れ込まれたものと思われます。究極の神業であるその配色は画家の目を惹きつけて止まなかったことでしょう。
 それから、童話「青い鳥」というタイトルを付けた作家にも伺ってみたいところです。どうして、青い鳥でなきゃだめだったのですかと。自然界の宝石と呼ばれる青い鳥に誰もが一度は会ってみたいという思いが生んだ比喩ではないかと、作者の深い意図を感じるようになりました。
 そんなことで、鳥の名前をもっと知りたいなと思っています。
 鳥の名前を知ることと星の名前を知ることは似ているところがあります。星の名前を全く知らないで満天の空を見上げるのも乙なものですが、名前を知ってから見るとその星と対等にお話しができるように感じませんか。
 「○○さん」とお声かけしたほうがいいに決まってますものね。
 鳥たちと話ができる日を目指して、今はまず鳥たちの鳴き声を聞き分けられるようになりたいです。
 バードウイーク。
 私達と同じように子育てに精を出す鳥たちが愛おしいことです。