こころあそびの記

日常に小さな感動を

カエルの歌

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 今日はうれしいことがありました。
 カエルが庭で鳴いたのです。丁度、雨が降り始めたと同時でした。
 庭の池は随分前に、孫がはまっては大変だから埋めもどしたのに、どうして、カエルが紛れ込んだのか。不思議だけれど、梅雨入りを告げに来てくれたことに驚きました。
 どうして、あの姿でみんなに愛されるのでしょう。
 「カエルの歌が聞こえてくるよ~グワッグワッグワッ   ゲゲゲゲゲゲゲゲグワッグワッグワッ♪」
 この輪唱は誰でも歌える歌ったことのある楽しい童謡です。
 国宝の「鳥獣戯画」もカエルが大活躍です。平安時代のどんな絵師がこんなにユーモラスに描きあげたのでしょう。
 なぜ、カエルなのか。そこのところを教えてくださる方はおられませんか。私のようにカエルに触れない人間には遠い存在ですが、ものの本によると、人間の生活圏に近い所に居て、身近な生物であったからと書いて有ります。
 待っていたら株にぶつかるほどいた兎と同じように、昔はそこらへんにいっぱいいたのでしょうね。今でも、田舎に行けば網戸に何十匹とアマガエルがくっついているはずと思いたいところです。
 さて、カエルがヌルヌルしているのは、皮膚呼吸をしているからです。オタマジャクシ時代を水中で過ごし、丘に上がってからは肺呼吸に転換します。それだけじゃ足りないから皮膚呼吸でそれを補っているそうです。
 それなのに、あのヌルヌルは何だろうと、人間様は自然をとことん利用しようと考えを巡らします。ガマの油。あのヌルヌルは使えそうだなんて、よく考えられたと感心します。なんでも試してみよう精神があるのですね。塗り薬まではなんとなく予想できそうですか、それが強心剤に使われるとはカエル様もビックリされていることでしょう。
 利用する側はよくても、利用される方は痛めつけられて、個体数を減らしていきます。
 田んぼが少なくなった上に、殺虫剤や除草剤が撒かれます。田んぼの水を住処とする虫やカブトエビやカエルが居なくなると、それらを餌にしていた鳥たちも困ります。
 自然は人間の想像以上の循環を繰り広げていることが、ずっと前からいわれていたのになんとかなるさで今まで来てしまいました。なんとかなるさじゃなくて、なんとかしなくてはなりません。
 我が家の珍客、カエル君。雨が降り出したらまた鳴いてね。その鳴き声をせめて愛おしみたいと思いますから。