料理好きの方が参考にされる料理人にも、人それぞれ好みがあることは言うまでもありません。それが、分かった上で、ご報告するのですが。
三國シェフのYouTube献立が、遂に一年を経過しました。去年春の緊急事態宣言発令から以降。自分たちにできることはないかと、スタッフと一緒に発案されたと聞きます。毎日一つ、レシピを上げて365回完遂されました。
スイスの日本領事館で三年間、一日三食プラス、デザートと夜食を作っておられたのですから、彼にとっては朝飯前なのかもしれません。それでも、偉業でしょう。昨日は「ノムリエ(ソムリエのもじり)三國のワインのお話」でした。
たまに不発があっても、彼のトークと雰囲気が十分補完して、尚、お釣りがくる動画です。
過去には飢餓からの脱出が国民の願望という時代がありました。その頃は、ふくよかさが料理人の条件でした。三國シェフはその伝統を受け継ぐ最後の人かも。
「私はダイエット中なのでこのへんで」と試食を中断するかと思ったら、「ウワァー、美味しくて止められません。ダイエットは諦めます」とパクパク召し上がる姿が可笑しくて、堪えきれずに笑ってしまいます。
そんなことで、料理というよりも、思わず頬を緩ませるひとときを楽しんでいます。
彼の名誉のために一言。料理のポイントも「皆さん、ここですよ」と、素人に対して惜しみなく教えて下さいます。全部見たわけではありませんが、カラメルの色の付け方や揚げ物の”油で煮る“という表現など、とても参考になっています。
このような彼の持ち味である人を取り込む才能が、出会う人々を魅了してきたものと思います。
最近、そんな才能を持つ人を、また見つけました。
イモトアヤコさんです。
私はバラエティー番組を観ないので、彼女を殆ど存じ上げません。4月からNHK「テレビで中国語」に出演されるようになって、知りました。
あのパワーは、もって生まれたものですね。そりゃ、使い切るべくして与えられたものを思い残すことなく使い切るべき方でしょう。見たことはありませんが、世界の果てまで行ったことも納得です。
中国語が勉強したいという視聴者の思いが、彼女の出演でのおかげで100%叶っているのではないでしょうか。きっとご自身も習得したいのだろうなと思わせるところが演技?の味噌ですね。
彼女のサービス精神に乗せられて、「イモトさんががんばっているから、私もがんばらなくちゃ」と観ているファンが多いのではと推察しています。
三國シェフにしても、イモトアヤコさんにしても、なにがあろうと屈しない強さを感じます。
それが、「みんなを笑顔にする」という、彼と彼女に天から与えられた任務を遂行する源だと思います。
「和顔施」という仏様の教えがあります。
お布施がするものがなくても、笑顔というお布施こそが人を和ませるということです。隣に笑顔美人がいてくれるだけでほっこりする、というのは万人共通の思いでしょう。
大西良慶和上著「法華経講話」のなかに「にこにこした人見たら、正月でも夏の最中でも、暑くても寒うてもにこにこしてられる。それで、人に好かれる。」とあります。
笑顔は会う人だけでなく自分も幸せにするそうですよ。それには、毎朝、鏡の中の自分に微笑みかけるだけでよいと、テレビで教わりました。やってみようっと。