こころあそびの記

日常に小さな感動を

六月六日

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 今日は、六月六日です。
 6と6を図案化して生まれた「棒が一本会ったとさ♪」から始まる手書き歌は「六月六日に雨ザーザー」と出てきてきます。さりげなく季節が挿入された、このリズム感を良しとするのは、私達世代までですね。
 ところで、六は象形文字で、家屋の形を象っているそうです。日本では普通「ロク」(呉音)と読んでいますが、漢音では「リク」とあります。それは中国語の「liu」という発音からきているのでしょうか。
 漢音は唐(618~907)に渡った遣唐使が、長安の都の標準語を日本語に移したそうです。
 たった一つの事柄から、歴史が辿れることは楽しいことです。
 それが何の役に立つ?といわれると、説明が難しいのですが、ここでは、私の好みとしておきます。少なくとも私の健康に貢献してくれるのです。
 昨日、通りかかった神社は「六請神社」。
 第六感に十六夜
 六花は雪の異名。
 ちなみに、我が母校の校章も六角形です。
 身の回りになんとたくさんの“六”が存在するのでしょう。
 修験者は「懺悔懺悔六根清浄」と大声で険しい山道を上っていきます。
 この”六根“が「眼、耳、鼻、舌、身、意」です。
 これらの感覚器官が感じる好悪が心を傷めつけなければ、身体は健やかさを保つことができます。
 「無眼耳鼻舌身意」なればと、般若心経を唱えるたびに、無になって清浄な自分になれますようにと願います。
 世塵にまみれて辛い所から抜け出せない人を見ると、自分もそうだったと思うことがあります。そんな時は、冷たいかもしれないけれど、知らぬは仏を決め込むのも手です。路傍の石ころに心奪われてしまうことは自らの転倒を招くことになりかねません。
 感覚を研ぎ澄ますことでより美しい物が見えることがある一方で、覆うことで安らぐこともあります。
 今の自分に合った“ちょうどいい”塩梅を見つけて、健やかな毎日を。