こころあそびの記

日常に小さな感動を

酸いも甘いも

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 昨日は旧暦の5月5日、端午の節句でした。
 中国では粽を食べたり、菖蒲と蓬を門に飾って災い除けにするそうです。
 日本にも伝来して根づいた様子が、枕草子に記されています。「節は五月にしく月はなし。菖蒲、蓬などのかをりあひたるいみじうをかし」とあります。
 古くから、香りは邪気さえ払う大切なものだったのですね。写真の香り袋はとりどりの香草が入っているそうです。赤、青、白、黄、黒の五色で邪気を払います。   
 近頃は、アロマテラピー流行りですが、これも自分を心地よくすれば邪気に入り込まれないということでしょう。香りの威力は今も昔も人々を守ってきた見えない力といえます。
 昨日歩いた道に蓬が長けていました。あれを軒に飾って、真似事をしてみようかな。

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 ところで、近頃、思わず涙ぐんでしまうことはありましたか?私は、今日、携帯ニュースを見たとき、涙が滲みました。
 根っからのミーハーであることをお許し下さい。
 清原和博さんが、「ベスト・ファーザー賞in関西」を受賞したというニュースです。
 その中で、ぐっときたところは、同時に受賞したフリーアナウンサーの石井亮次さんの次の言葉です。
 「1985年。阪神が優勝した年でした。夏の甲子園の決勝戦でホームランを2本打った男。そうです。清原和博選手です。植草貞夫アナウンサーが放った『甲子園は清原のためにある』というセリフで、僕はアナウンサーになりたいと思いました。その彼と一緒に受賞できたことがうれしいです」
 人を動かした清原和博さん。素晴らしいです。
 真っ直ぐ前だけ見て育ってきて、突然、大人の世界に突き落とされて、未熟さを露呈して・・そこから、這い上がるのにどれほどの時間と自己鍛錬が必要だったことでしょう。
 どんな状態にあっても見捨てず、多くの人が彼を見守ってきました。何故、捨てられないのか。それは、あなたが持つ清らかさゆえだと思っています。それを証明するように息子さんが育っておられます。
 先日も、いまだに後遺症に悩んでいることを明かしておられました。そのニュースにみんなが胸を痛めながらも、「清原、がんばれ」と応援しています。
 甲子園を沸かした選手は数あれど、こんなに幸せな人はいるでしょうか。
 まだ、思いっきり拍手喝采をもらうまでにはいたっていません。
 その日まで、あと少し頑張って、人生とは酷いものと沈んだ日から、生きてて良かったと感激する日に至る経緯を私たちに示して下さい。