こころあそびの記

日常に小さな感動を

猫がネズミを追いかける理由

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 何が日曜日の醍醐味がといって、ゆっくり新聞が読めることほどの楽しみはありません。
 産経新聞論説委員、木村さやかさんの「日曜に書く」を読んで、思い出したことがありました。
 犬派?猫派?と訊かれたら、迷うことなく犬派と応える私ですが、猫が特殊な動物であることは、薬膳を習っていた時に知りました。タウリンイカタコ貝類に多く含まれます。
 猫がねずみを追いかけるのはなぜか。それは猫が自分の体の中で作れなくなったタウリンを求めてのことだそうです。
 タウリンは少し前にもブームになった、生理活性物質です。疲労回復に「ファイト一発!」と飲まれる栄養ドリンクで一世を風靡しました。
 今でも、処方箋にタウリン散を見かけますから、まだまだ信者は多いようです。
 では、なぜ、タウリンを自己生産できなくなったか。それは猫族が肉食を続けているうちに、獲物から獲得できる、できる、・・・そのうち生産が退化したという具合らしいです。
 これは、私達も気をつけないといけない教訓です。
 与えられることに慣れてはだめ。サボった分だけ後でしっぺ返しを食らいます。
 
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 さて、その「日曜に書く」の内容ですが、東大の宮崎徹教授の研究が発表されるや否や、一億円を超える寄付金が集まったという話から始まっていました。
 先生は、猫には「AIM」という腎臓のゴミを掃除するタンパク質がないことを突き止められました。そのために、猫は腎臓病にかかりやすいそうです。
 だから、腎臓病の猫を飼っている人達から、先生の研究への期待が集まったのです。
 いずれは、人への応用の可能性が待たれます。なぜなら腎臓を傷めても、今のところ治療薬はないのです。
 ストレスをなくして、ゆっくり寝てて下さいといわれても、社会に置き去りにされた感は日々大きくなるばかりです。
 「猫が救われ、人間の救いになる日が待ち遠しい」と締めくくられていました。私も賛同いたします。

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 朝の散歩で、車椅子に乗って、前脚だけで歩いているコーギー犬とすれ違いました。お婆ちゃまと娘さんが付き添っておられます。
 思わず、「おはよう!えらいね」とマスク越しに小声をかけずにおれませんでした。だめなんです。うるうるきそうで。
 自分を甘やかさないことを教えてもらいました。