こころあそびの記

日常に小さな感動を

月とスッポン

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 昨晩は中秋の名月が流れる雲間から見え隠れして風情のあるお月見でした。
 でもね、私はそのまん丸よりもっとまん丸を見たのです、とちょっと自慢いたしましょう。月と地球と太陽が一直線に並ぶときを満月、月齢15というのですが、昨日は午前9時前にその現象があったそうですから、朝、4時台に眺めた西の空のお月様は、夜の満月よりも丸かった!
 それはさておき、皆様に見ていただきたいのは、満月の日から10日ほどの有明の月の美しさです。この世のものとは思えない輝きが宇宙に浮かんでいます。
 それに、今は、宵には夏の大三角、明け方には冬の大三角と二度美味しい季節でもあります。
 草花の名前を覚えると目が合うのが楽しくなるように、星も名前を知ると空を見上げたくなってきます。 
 そして、いつも思うのですが、大阪で良かった。星降る街なら、名前が覚えきれないですもの。一等星しか見えない効用もあるのです。


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 昨日、お便りのことに触れましたが、通勤途上、車の中でラジオを聴いていますと、ホッとする視聴者からのお便りを耳にすることがあります。
 なかでも、NHKの「ひるのいこい」のオープニングのお便りが卓越しています。そのように思うのは、私と同い年の長寿番組だから思い入れが強いだけかもしれませんが。
 あの古関裕而さん作曲のテーマ曲、郷愁を誘うメロディーに乗せてアナウンサーの方にゆったり読まれるお便りは、その情景が目に浮かぶ心地がします。
 なんでもない日常。柿が色づいた、夫が退院した、孫が歩き始めた、などなど。
 あの音楽でなければ、日本のお昼のとろんと和む感じは出ないと思っています。NHKさん、どうか、変えないで下さい。あれを聴くと、平和が目に見えるように感じるのです。
 
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 そうそう、昨日はそのお便りの件で中途半端に終わりましたが、以前、「こころ旅」にお手紙投稿しようかと迷ったことがありました。
 それは、体の弱かった次男が、高校に入って俄然、元気になって、自転車通学を始めたことです。電車代を節約したわけではなくて、自転車のほうが時間が節約できるからと、本人が選びました。要するに、数分でも寝たいという若者ならではの体の欲求に従ったようです。
 そんなことから、私は、正平さんがハーハーと坂道を上がる姿を見るたび、息子の三年間と重なるのです。
 人呼んでロマンチック街道という道があります。豊中箕面をつなぐ街道ですが、箕面に入る手前で急な登り坂になります。
 あのチビでひ弱な子供が、毎日毎日、上り下りした坂道。
 そこから先は、息子がどのルートで通っていたかは知らずじまいです。あの子が通ったルートで、正平さんが桜塚高校まで、自転車をこいで下さると、きっと涙が溢れてしまうことでしょう。
 因みに、息子も桜塚高校の同窓生です。