こころあそびの記

日常に小さな感動を

「風のガーデン」を観たくなる日

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 遥かに見える大阪のビル群。
 天下人になった人にとっては、いくら立派な天守閣から見下ろしたとしても、腹に一物を抱えて見る景色であればどこか虚ろであったことでしょう。
 それに比べて、この時代の老いた平民であればこその清々しさをありがたく思いました。

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 朝から、モリモリお食事中の鶏たちや、山羊さんにも会えました。
 日の出とともに出発しないと、この子たちのこの元気な姿を見ることはできません。その証拠にそばに設えた「産みたてたまご/100円/一袋」の卵は終了していました。
 いっぱい食べて、明日もいい卵を産んで下さいね。

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 崖にひっそりと淡い紫色の釣り鐘草が咲いていました。
 自己主張の全くないところが人々に愛される山野草の理由だといいます。お花屋さんでは見かけない、繊細で可憐な姿です。
 秋の七草の一つであるキキョウの仲間です。
 仲間の一つに“カンパニュラ”があります。ラテン語で小さな鐘という意味だそうです。
 カンパニュールというリンゴ果樹園を守る精霊がギリシャ神話に登場します。リンゴを盗みにきた兵士に殺されてしまったことを知った花の女神フローラに釣り鐘形の花の姿に変えられたとのことです。
 そうなんです。
 あの「風のガーデン」に出てくる花だと気づきました。
 神木隆之介君がおじいちゃんの緒形拳さんに教えてもらう花言葉をスイスイ覚えていくお話でした。
 カンパニュラは「孫娘を嫁に出す日」という、おじいちゃんの希望が乗せられた創作花言葉でした。
 巷でいわれるカンパニュラの花言葉は、”感謝“、”誠実な愛“、”真剣な恋“だそう。
 素敵な花と出会いました。
 もう、平原綾香さんのゆったりとした声のテーマソングが聞こえてきました。一つの小さな花から、倉本聰さんの描いたドラマが蘇りました。
 今日は超名作「風のガーデン」を見て過ごします。