こころあそびの記

日常に小さな感動を

いのちの洗濯日

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 好天に誘われると、じっとしていられなくて、どこに行こうかな?とセレクトした先は万博・日本庭園でした。
 もう随分とご無沙汰でしたが、落葉の季節が特にお気に入りだったことを思い出して行ってみました。
 
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 幸先よく桂の木が、いい感じに色づいて迎えてくれました。
 どっちに行こうか迷っていると、これまた運よく”森のトレイン”が通りかかったので乗せてもらいました。お客は私独りです。すっかり子ども気分になって降りたら、保育所の遠足の一団に出会いました。しっかり歩いているので「何歳?」と訊いたら全員で「3歳!」。保育士さんの笑顔の源泉を見た気がしました。

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 トレインの運転手さんに教えられた道を上がっていくと、二十万本のコスモスが満開でした。
 お花畑はいいですね。みんな優しくなっていました。
 お花の中に座らせて赤ちゃんの写真を撮りたいお母さんのために、赤ちゃんが転げないように支えてあげている人がいる。コスモスを撮る人のために、しゃがんであげる人がいる。
 そんな気持ちにさせるために花は健気に咲いてくれているのでしょうか。ありがとう。

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 小学生から高校生までたくさんの子ども達が来ていました。みんな久しぶりの解放感の中で喜びを爆発させています。それが子ども本来のすがたです。
 実は、我が家の孫も昨日、長崎に向けて出発しました。中止か実行かと何度も落胆と期待を繰り返して、一泊の修学旅行に出かけることができたことを、これから先もずっとずっと忘れないことでしょう。
 行けることが当たり前ではないと知ったことは彼らの財産になるはずです。
 そして、どうにかして一つでも思い出を作ってやりたいと努力して下さった先生たちに本当に感謝です。

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 そんなことを思いながら歩いていたら、カメラを構えている方々を見かけました。三脚を立てて数人並んでおられます。
 ファインダーの先の獲物は、携帯カメラではとらえきれない「カワセミ」です。(真ん中の石の上)
 近視の私にも青い宝石色が見えました。向こう側の魚を狙っているのか後ろ姿が動きません。美しい姿が撮れるまで待つのは辛抱がいることです。
 どうか、ご自慢の一枚が撮れますようにと、忍び足でそっとその場を離れました。

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 日本庭園の入り口にあるバラ園も秋咲き種が盛りでした。
 写真の黄色くて大きな花の名は「平和」でした。柔らかい黄色が秋の日射しに映えて、本日のエピローグに相応しい和み色でした。
 命の洗濯をして、また明日。

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