こころあそびの記

日常に小さな感動を

東北の気を感じる場所

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 今日は急遽、枚方店のヘルプを頼まれて、途中、紅葉したトウカエデの道を通って行きました。
 トウカエデは中国揚子江流域から台湾が原産で、漢字で「唐楓」と書き、江戸時代に移入されてきたようです。
 秋の紅葉は、黄葉から橙色を経て、寒い地方なら真っ赤に色づく木です。
 大気汚染に強いことや剪定にも屈しない生命力の強さから街路樹に使われていますから、意外に身近にあります。
 例えば、紅葉シーズンを楽しみにされている東福寺。あの通天橋から見える紅葉の中にはトウカエデが含まれているそうです。
 知らなかった。なるほど、揺るぎない大木の紅葉は圧巻なわけです。

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 さて、枚方に来るたびに、「アテルイ」が胸を掠めます。
 今日は坂本龍馬が暗殺された日とのこと。彼のことなら誰もが知っているから、話のネタにできます。
 しかし、「アテルイ」のことなど知る人は少ないのではないでしょうか。ここが、彼の終焉の地であることに思いを寄せました。
 東北は日本人の故郷といわれます。縄文土器という岡本太郎さんにインスピレーションを与えた遺物を生んだ東北は、民芸の国でもあります。
 そんな、陸奥の国胆沢(岩手県奥州市)の蝦夷(えみし)の族長だった「アテルイ」の最期の地がなぜ河内にあるのでしょうか。それは、坂上田村麻呂に降伏して遠く京まで連れてこられたからです。
 坂上田村麻呂の助命嘆願も虚しく散っていった辺りに「伝 阿弖流為 母禮 之塚」碑が建っています。
 歴史に疎い私ですが、なぜか「アテルイ」に思いを寄せてしまうのは、縄文文化に惹かれることと関係があるのでしょうか。

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 方災除けを祈願する神社があちらこちらにあります。新築、引っ越し、旅行など、お伺いをたてる風習は今も続いていることからも、人は土地には気があることをどこかで信じていることが分かります。
 何かに呼ばれて遠出となった今日という日を、誰かに守られて無事に過ごせたことに感謝です。