こころあそびの記

日常に小さな感動を

熟して渋味が抜けてモッチモチのものなんだ?

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 「お母さん、手を洗ってよ」と娘が突然言い出すので、「なに?なんで?」と問い返すと、「いいから早く」といつになく、ニコニコ顔で言うのです。
 「ついて来て」と言うので、しぶしぶ二階について上がりました。
 「これ!触ってみて!」とモミモミしている手。どれどれと私も触らしてもらいました。
 「めっちゃ気持ちいいでしょ」としたり顔。「夕方、まだお日様の温かみが残っているときはもっと気持ちよかったんだよ」と満面の笑みです。
 
 去年、手に入れ損なった柿を、今年はゲットできました。愛宕柿と書いてあるだけでは、これが、干し柿用かどうか分からないのですが、あるスーパーに「渋柿です。このままでは食べられません」と親切に札が立ててありました。
 こういう心遣いは素人には、ありがたいことです。
 娘が早速、皮を剥いてお湯につけて、吊してから早くも10日余り。
 干し柿はまだ赤ちゃん段階ですが、中の方は随分ととろけてきているようなので、そっと触れば、プニュプニュとした感触です。
 その初体験に我が娘は感激しているようです。
 このまま、カリカリになるまでカビに侵されませんように。我が家はカリカリ派なのですから。

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 柿は大昔から身近に食べられてきた果物です。それだけに柿に纏わる蘊蓄も数多くあります。
 写真の絵は大形徹先生が、授業の合間にささっと書かれたものを頂戴してきたものです。
 この漢語がよろしいですね。
 熟した後に渋味が無くなる。
 えぐ味の無い人間になるためには熟さねばならないなんて意味の深いことです。
 漢文はいつまでたってもチンプンカンプンなので、この言葉の奥深い意味を考えながら絵を見ています。渋みの抜けたまろやかさを醸し出せる人になりたいものだと思いながら。

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 それから、今日は先月に続いて“漢方セミナー”を開かせていただきました。出席者の方々の慧眼に教わることばかりの一時間でした。
 帰りには、干し柿とラフランスのお土産も。
 干し柿は私たち母娘の作った素人製ではなくて、毎年干し柿用の柿から作られている貴重品です。
 ラフランスは、私が子供の頃は出回ってはなかった珍品でしたが、いまや山形県民は毎日食べる果物だそうです。生産者の努力が実った実例です。
 どちらも、どちら様もありがとうございました。
 いただきま~す。