あれは、もう一昨年公開の映画だったのですね。
孫たちの付き添いで入った映画館で『記憶にございません!』の予告編を観てしまったものですから、もう観たくて観たくてたまらなくなって、公開と同時に足を運びました。
三谷幸喜さんという方は非凡だなぁと感心します。
政治の世界なんて、虚実ないまぜのものすごいところでしょうに、それを笑い飛ばす作品に仕上げるとは恐れ入ります。
たった一つの実在総理の「記憶にございません」を、「これだ!」と記憶に留めてあたため続けるエネルギーに脱帽します。
事実を、そうそうそうだよねというお笑いに書き変えられるなんて、本当に面白い。さすがです。
それを真面目に演じる主役に中井貴一さんを持ってこられたこと。そして、見事にその任に応えられた彼にも成長の跡を見ました。いい役者さんになられました。当初、お父様を越えられなくて悶々とされてたようにお見受けしましたのに。
近頃、テレビ、新聞は鎌倉幕府三昧です
それは、今年の大河ドラマの舞台ですから宣伝もあるでしょうし、乗っかってみようという思惑もあるはずです。
「大海の磯もとどろによする波
われて砕けてさけて散るかも」
鎌倉時代といえば、悲運の三代将軍実朝の歌しか思い浮かばない歴史音痴です。
それでも、この時代を三谷幸喜さんが描かれるのであれば、観てみたいと思っています。
暮れの『紅白歌合戦』の審査員に出演された小池栄子さん。司会を勤められた大泉洋さんとの丁々発止のやり取りに、台本があるにせよ笑わせてもらいました。
小池栄子さんといえば『THE有頂天ホテル』の名優です。三谷幸喜さんはこの女優の力量を見極めて北条政子に配役されました。鎌倉の要です。
承久の乱の折に御家人たちに放った名文句。
「頼朝公のご恩は山よりも高く海よりも深い」
をどのように演じるられるのか、本当に楽しみです。
昨晩仕入れたネタですが、北条義時は、人に安心感、信頼感を与えるこのができる人柄だったのではないかという解説になるほどと思い至ったことがあります。
娘からの情報では、義時を演じる小栗旬さんは、現場の人たちからの好感度の高い方だそうです。
三谷幸喜さんの卓越した配役術を感じます。
この二年間、みんなの笑顔が減っています。抱腹絶倒のドラマで笑わせてください。お願いします。