近頃、東欧のウクライナ情勢が連日取り沙汰されています。遠い外つ国であっても気になることです。
なぜなら、昨年上梓した拙著の出版元を見ていただくと分かっていただけるかと存じます。その名も『ドニエプル出版』と申します。
この名前にピンとくる方は小学校の時、地図遊びが好きだったのではないでしょうか。私も六年生の時の担任が毎日、地図当てゲームをしてくださる先生でした。おかげで、地図が読める力がついたように思います。そして、当時、カタカナが苦手でしたのに、「ドニエプル川」という名前の響きをかわいらしく思い記憶に留めておりました。
ですから、この出版社の名前は耳触りのよい懐かしい言葉でした。これをご縁というのでしょうか。
社長の小野さんは「日本ウクライナ文化交流協会会長」をされています。
社長は毎年のようにウクライナに行って、日本人とウクライナ人との橋渡しとなる交流会を催されています。ウクライナがこんなことになり、知人たちの動向も含めて心配されているだろうなと、何の役にも立たない私まで心ざわつく毎日です。
ところで、ウクライナと聞いて、何を連想しますか?
「ドニエプル出版」のマークはコザックがコブサという
弦楽器を弾いているところです。そう、ウクライナはコザックダンスを思い出すと分かりやすいですね。帽子を被って民族衣装を着て、足だけで踊るコザックダンス。
そのほか、シルクロードの果ての国。東ヨーロッパに位置する国。旧ソビエト連邦の構成国。
そして、顔だちが日本人に似たキルギス、トルコ、ウクライナの三国は超がつく親日国だそうです。
キルギスにはこんな伝説があるそうです。
「昔、二人の兄弟がいて、一人は山の方へ向かってキルギス人になり、もう一人は海の方に向かって日本人になった」
丁度、日本の「海幸彦山幸彦」そのものです。
遠い昔に、シルクロードを通って行き来し、文化交流があったのかもしれません。
こんな騒ぎになっていても、オペラは通常通りに開催されている文化度の高い国です。
どうか、踏み荒らされることのないようにと願います。
なんの援助もできないなぁとスーパーをうろうろしていたら、いつも買う蜂蜜コーナーで、原産地「ウクライナ」という表示を見かけました。こんなことでもないと、棚に戻してしまいそうな蜂蜜を今回は買うことにしました。
行ったことも今後訪ねることもない遠い国です。冬季は氷に閉ざされているから(戦車が入りやすい)、狙われているとはなんと悲しいことでしょう。
雪解けが始まり、人々の心も溶かしてくれる”光の春“がやってきますように、心から祈りたい気持ちです。