こころあそびの記

日常に小さな感動を

高校受験を思い出して

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 子供が進む道は誰にも分かりません。
 導く方法は、親と子の縁で決まるものと思っています。
 私は自分の子供達を育てた時も、この子が元気で一番しあわせに思える道にお導き下さいと祈ってきました。
 さて、今年の受験生はたいへんです。コロナ禍、周りのみんなも息を潜めて過ごした冬でした。

 我が家の一番年上の孫が、早々と進学先を決めましたので、今日、近くのお寺にお礼参りに行ってきました。こうやって、家族全員で出かけるのは久しぶりのことです。ドライブウエイの両側の山は眠りから覚めようと、白んでいる気配。春近し。自然の中で解放感を味わってきました。

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 数えてみたら、私の高校受験から55年です。
 今朝の『ガイロク』に私と同じ思いで高校受験した人が取り上げられていました。
 「お父さんを励ましたくて、がんばって勉強して父の母校に合格した」という言葉で、当時の自分の気持ちを思い出しました。
 丁度イザナギ景気が吹っ飛んだ頃でした。父は会社を辞めて、家に居ることが多くなりました。次の生活をどうするか。資格を取る勉強を始めたり、でも、それが合わなくて止めたりと、家の中は落ち着かないことでした。
 そんなときに、受験の年がかぶりました。
 中学生の娘には、父を励ますには彼の母校に入ってあげるということくらいしか思いつきませんでした。
 『ガイロク』の女性のお父さんは、とても喜んでくれたとおっしゃっていましたが、私の父は果たしてどう思ったのか直接言葉にしてくれたことがあったのかどうかも記憶にありません。
 それでも、父の失職が私を奮い立たせてくれて合格を手にしたことは確かなことです。
 神様は、要所要所で働かれます。
 その子にとって一番いいように道を開いて下さることを、こんな経験から、信じているのです。
 孫の進路がこの子の人生を照らすものでありますようにと心からお祈りしてきました。