こころあそびの記

日常に小さな感動を

人間も遅霜に注意いたしましょう

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 庭の梅にメジロが飛来しているのを発見!一番高い枝で美味しそうに蜜を吸っています。
 見つからないよう(?)ためつ眇めつ写真に収めようと、木の下をグルグルしてしまいましたが、それでも、夢中で吸っています。最後は、カラスの声に驚いて飛んで行きました。
 先日、松花堂美術館でもメジロを見ました。椿の花弁をしっかり脚で掴んで、蜜を吸うところを間近で観察させてくれたのに、いやですね、自分の家に来てくれたメジロは特別です。
 『星の王子様』の気分です。
 
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 ところで、昨日から寒のもどりで身体が冷えが尋常ではありませんでした。
 しまった!風邪ひいたかな?と思って焦りました。
 落ち着いて考えてみたら、これは遅霜にやられる植物と同じ状態に陥ったのではないかと思いました。
 2月から、植物は地上部分は変化がないようでも、根っこが先に目覚め始めます。冬の間、固く閉ざしていた細胞が、春の到来に合わせて土の中で動き出すのです。
 そんなとき、ぶり返した寒さで冷たい水を吸い上げたためにダメージを受けます。これは冬眠中の冬場にはないことです。
 そうなんだ。人間も同じであること。あらためて人間は大自然の一員であることを、こんなことから再確認した次第です。
 陽光のおかげで徐々に緩んで開いていく皮膚。その穴に寒さが入り込んだのです。
 異常にぞくぞくしたので、直ぐに、葛根湯と桂枝湯を合わせて飲みました。
 桂枝湯は葛根湯のお母さんです。
 桂枝(シナモン)、大棗(ナツメ)、芍薬(シャクヤク)、正姜(ショウガ)、甘草(カンゾウ)の五種類の生薬が入っています。これらは、みんな台所にあるあるものですよと教えて下さったのは、梁平先生。血流を促して身体を温めます。
 昔は、暖房がないのですから、冬の寒さは防ぎようが無かったことでしょう。中国の歴史ドラマを見るとよく分かります。宮殿の大きな部屋に火鉢一つ。
 寒さで傷つく病気と書いて傷寒病。その対処療法を『傷寒論』として二世紀末に張仲景が著しました。
 その基本構造は桂枝湯です。
 そこに、必要に応じて生薬を足していきます。
 葛根湯、小青竜湯、麻黄湯・・
 何も足さずに、台所にある食品に近い生薬だけで出来た桂枝湯は老人にも安全な温め薬です。
 寒っ!と感じた瞬間にどうぞ服用してみてください。
 昨日、あんなにつらかった寒さは追い出されて、今日は快調です。
 私のおすすめです。