こころあそびの記

日常に小さな感動を

小西先生

 昨日のお話会に、ここ2、3回お休みされていた小西さんがお元気に参加下さいました。加えて、奥様からのお心遣いで、一抱えもある花束を持ってきて下さったので、みんなで分けました。
 当日の朝、準備してくださったことが分かる、ピチピチ元気なお花たちでした。
 花瓶に挿したら、三瓶ほどになったので、あちらこちらに置いて、家中が華やいでいます。ありがとうございました。

 もう、この会を始めて十年近くなりますのに、あらためて小西さんに伺いました。
 「なんで、このお話会に参加してみようと思われたのですか?」
 「漢方に興味があったからです」
 いや~、どうしましょう。『杏☆漢方セミナー』はなるほど漢方と銘打ってはいますが、いわゆる漢方の話はほとんどしていないかもしれません。なのに、よく懲りずに皆勤くださったものと感謝しかありません。

 「漢方」と名の付く講習会は至る所で、毎日のように開催されているはずです。
 私も、随分通いました。
 しかし、ほとんどが、薬局屋さんに役立つような、漢方薬のお話でした。
 これに飽きたらず、これでもない、あれでもないと講習会荒らしをしているうちに、やっと、探していた一言に出会う日がやってきたのです。
 それが、「人間は大自然の一員であり、太陽のリズムで生活している」と教えてくださった中医師・陸希先生との出会いでした。
 
 私は町の子で、自然など意識して過ごしたこともありませんでした。
 そんな私の小さな思考回路を、ぐぐっと押し広げたのが『自然』でした。この自然という言葉を意識するだけで、生活が豊かになり、さらには、幸せを享受する力みたいなものが育ったように思います。
 
 自然は歩み続けていることを実感します。
 昨日と今日で様変わりしますから、新しい発見は毎日のようにあります。
 
 小西さんも、漢方に興味があったという前に、自然を愛する方でおられたから、こんな拙いお話会に参加し続けて下さったのだと思っています。
 物知り小西先生に次回から、ひとねたお願いしています。乞うご期待!
 しかも、それこそ本物の漢方生薬もご紹介下さるとのこと。ますます期待が高まることです。

 今日、畑でジャガイモを掘り出しておられる方にお話を伺いました。
 「もう、できたんですか?」
 「3月に植えて今頃掘り出します。もうちょっと置いててもいいけど、雨が続くと腐るから」
 「なるほど。横に植わっていた蕗の葉は切ってしまわれたのですか?」
 「蕗じゃなくて、ミニゴボウです」
 そうなんだ。そういえば若ゴボウに似てたような。
 「肥料の配合間違って、葉ばかり茂って。良かったら持って帰って」
 と、何株か掘り出して下さいました。

 こんな恩恵に与れるようになったのも、自然を愛でる楽しみを知ってからのことです。
 
 漢方とは、漢方薬のことだけではありません。何に効くかというだけでは、西洋薬と同じこと。
 もっと真髄に迫るには、人間と自然の関係を知ることです。
 古代人の観察はアナログだけに分かりやすいものです。太陽という火の循環は肉体では心に、それをコントロールする水は肉体では腎に例えられます。
 火と水のせめぎ合いが大自然でも、小宇宙といわれる肉体でも同じ原理でなされているのです。
 楽しくてワクワクするのは私だけ?
 
 これからも、素敵な参加者の皆さまと貴重な時間を共有して、楽しく過ごしてまいりましょう。
 よろしくお願いします。