こころあそびの記

日常に小さな感動を

白良浜海水浴場


 今朝の日の出は5時15分。
 旅先の気の緩みから、起き出した時には山の端高く上っていました。
 旅の空は、なぜか気がゆるんでいる分、広く大きく見えるような気がします。
 寝坊を詫びながら、大空に駆け上がる太陽を見届けたことでした。

 片や、海。海は広いな大きいな~と歌うものの、もし、海の水で地球の表面を覆ったら、厚さ1cmにも満たないといいます。
 大切にしなければならない地球の財産です。
 その海で今年も泳いできました。
 浮力に助けられて、重たい身体がスーイスイ。もちろん、ライフガードの方にご厄介にならないように浮き輪を付けてはいますが、時間を忘れて遊泳できました。
 膝だって快調です。
 子どもたちに、まだまだ若い!なんて言われていい気になりましたが、明日、明後日くらいから後遺症が出てきたら笑い物ですね。

 白良浜は、私の小学校の臨海学校時分からお世話になっています。
 きれいな白砂が健在なのは、白浜町の皆様の努力の証です。
 近頃は、海岸で花火を禁止するところも多いですが、この浜は許可されています。 
 昼の入道雲と、夜の浜を照らすお月様がセットでないと、海を楽しんだことにならないと思います。 
 来場者に気持ちよく遊んでもらうために、お掃除が行き届いて、貝殻一つ落ちてない、とこぼすほど美しい浜です。(オーストラリアからの輸入は伏しておきましょう。努力されている皆様の汗を思えば・・)

 私も子どもたちもこの海で育ててもらいました。今回は2歳の孫が海デビュー。ちっとも怖がらずに、「海は広いな大きいな~月が上るし日が沈む♪」と大声で歌いながら、沖のブイまで行けました。
 海が好きになってくれたらいいなぁ。

 今回、この年になってやっと「白良浜」が歌枕であることを知りました。
 歌枕とは、多くの人が和歌に詠み込んだ名所です。
 毎年のように来てるのに、まだ知らないことがあったというか、この年にならないと興味がわかないことってあるものです。

 「雪のいろにおなじしららのはまちどり
  こえさへさゆるあけぼののそら
              寂念法師」 

 白良浜の砂の白さは平安の昔から有名だったことがわかります。
 珪砂砂岩が波に洗われ砕かれて石英(水晶)の含有率が九割となった、雪のような眩しい白砂。
 これを、西行法師も詠んでいます。

 「波寄する白良の浜の烏貝
  拾ひやすくも思ほゆるかな」

 昔の人が愛でた場所に身を置く幸せ。
 この碑を見つけたおかげで、一味違う海水浴になりました。