誰が名付けたか「千日紅」。
サルが滑るほどツルツルの幹だから、「サルスベリ」という。そればかりが命名の起源かと浅はかに信じていました。
でも、今から10月まで千日咲き続けるから「千日紅」なんですね。
昔の人?の名付け方の上手さに感心しきりです。
「ひぐらしの 鳴きぬる時は をみなえし
咲きたる 野辺を行きつつ見べし」
家持の歌の中から、今の時節のものを探していたら行き当たりました。
「おみなえし」は「女郎花」と書きます。
それで思い出すのは、網走ユースホステルの部屋の名前です。
ペアレントの粋な思惑なのか、男性の部屋に割り当てられていて、宿泊の男の子たちが騒いでいたことが面白く記憶に残っています。
「おみなえし」は、あまり見かけない秋の七草の一つだと思っているのは、わたしが草花に疎いからでしょうか。木々の紅葉ばかりでなく、足下にも秋は始まっていそうです。
「はぎの花 尾花 葛花なでしこの花
をみなへし また ふじばかま
あさがおの花」(山上憶良)
万葉の昔から、人々が繊細な感性を持って自然と共に生きていたことを知るにつけ、自分はどうだと省みることばかり多いことです。
ところで、現在、私は娘家族と同居しています。もうしばらくしたら、居候しています、に変更するかもしれませんが、今のところ、お弁当も作って、見かけ上、助け合って一緒に住んで居るということにしておきます。
ときどき、同居はしんどくない?と訊かれることがあります。
でも、今日みたいなことがあると、やっぱり同居しておいて良かったと思うのです。
実は、この大雨で下水が詰まってしたことが今朝発覚しました。
日曜日の水道工事だと、悪くすると数十万円かかると聞いて、娘が一念発起!溜まった汚物を取り除いて、貫通させてくれました。頼りになります。
もう一つ。今日は、インターネット会社の変更工事で、早くから業者さんがやってきて作業が始まりました。
しばらくして、庭でやり取りしている声が、次第に大きくなってきて、業者さんは帰って行かれました。
なんでも、説明を受けてない工事代金が発生することを、婿さんが見抜いたようなのです。
そんな契約書の細かいところなど、読もうともしない私なら分からなかったことでしょう。この人も頼りがいあります。
しかも、こんなことが、一度や二度ではないのです。
この賢さに助けられる度に、同居してくれていることに感謝しています。
同居を始めるに当たって娘から出された条件は「協力」でした。
一方的に協力させられるのかと思いきや、援助されることのほうが多くなりました。
安易に頼ることは慎まねばなりませんが、頼ることが下手な私にはいい勉強です。
誰かに言われたことがあります。
「年とったら、素直に若い人に助けてもらいや」と。