こころあそびの記

日常に小さな感動を

つつがなしや

 あけぼの。刻々と変わっていく雲の色が、太陽が上ってきていることを感じさせます。

 見ているだけでエネルギーが伝わってきて、今日一日の健康が約束ができそうに思える朝でした。

 朝刊を開いたら、「薬剤耐性菌」の記事が大きく取り上げられていました。

 抗生物質は、人類に大きな貢献を果たしてきました。

 ペニシリンの登場がどれほど人々を助けたことでしょう。

 かく言う私も幼い頃は、扁桃腺炎を度々発症しました。抗生物質なしにはここまで元気に成長できなかったことでしょう。

 

 どんなことも、行き詰まりが出現するのは仕方ないことです。現実社会にある物は永遠の存在は難しいことでしょう。

 

 人々が安易に抗生物質を使ったために、耐性菌が出現。人類は細菌との新しい戦いを始めなくてはならなくなっていると報じられています。

 その一つに「バクテリオファージ」があるそうです。一つ一つしらみつぶしに調べるか、発想の転換か。

 科学者の研究は果てしのないものと頭が下がります。

 ところで、そんな抗生物質とも関係のある身近な話題を二つ。

 一つ目は、「マダニ」です。

 その餌食になった方からのお話です。

 箕面の山にもいますから、どなたも知っておいたほうが良い情報です。

 ある人は、なんとへその穴に入り込んでいたのたとか。入浴時にも気づかず経過して、発見が遅れたために腹部の変色に加えて、一年間くらい体調不良が続いたと云います。 

 二つ目は、恙虫です。

 小学唱歌『ふるさと』の二番に出てきます。

 「いかにいます父母

   つつがなしや友がき

   雨に風につけても

   思いいずる故郷」

 ここで歌われている意味は「元気に過ごしていますか」という、お手紙の安否伺いと同じです。

 かつては、東北の風土病だったそうですが、今は全国で年間数百人の発生が報告されています。

 皮膚の柔らかいところに噛みついて、周辺のリンパ節を腫脹させます。

 覚えのない発熱、発疹があって、ダニの刺し口を見つけたときは、できるだけ早くテトラサイクリン系抗生物質の投与が必要です。

 遅れると、命を落とすツツガムシ病であることを知っておきましょう。

 

 

 これからの好シーズン。ハイキングから帰ったら、シャワーではなく、必ず入浴して体を点検いたしましょう。

 野山に入るとき、心がけたい注意点を教えてもらったので、マダニ経験者の私も実践したいと思っています。