こころあそびの記

日常に小さな感動を

完璧!

 

 大形先生の『荘子詳解』の日。

 せっかく上六に行く機会ですから、有効に楽しみます。

 大阪城公園駅で降りて、園内を抜けて上町筋までお散歩です。

 朝9時の時点で、すでに活気づいていました。「城まつり」をやってるみたいです。そういえば、ニュースで松平健さんが「オレーオレーマツケンサンバ!」と開幕の日に踊っておられましたね。

 いや~彼は、将軍様よりも、この歌で不滅のレジェンドになったことに、ご自身でもびっくりされているのではないでしょうか。

 確かに、あの曲のウキウキ感は大阪人の好むところです。25年の関西万博まで続きそう。

 

 

 今日は『荘子』山木篇「君子の交わり」の部分を勉強しました。

「君子の交わりは淡きこと水のごとし、小人の交わりは甘きこと醴(あまざけ)のごとし」という、有名なくだりです。

 

 40歳過ぎて初めて正社員で働き始めた思い入れの深い職場があります。その店で一緒に働いた人達の同窓会を『淡交会』と名付けてくださった方は、なんと物知りだったことでしょう。

 ベタベタした付き合いはお互いに疲れる時がきます。片や、さらっとした関係なら時空を超越してお互いを思いやることができます。

 そういう関係を大切にしたいと思っています。今もお一人お一人のお顔が浮かぶ時があります。その節は、ありがとうございました。みんなが元気で過ごせますように念じています。

 

 

 大形先生は、私みたいに物を知らない生徒にも収穫があるように脱線してくださいます。

 今日は『璧』でした。

 「璧」と「壁」はよく間違える漢字です。私も、長らく混同していました。先生に、誤使用のお手紙書いたことがあったのでしょうか。お恥ずかしい。

 今日の講義を聞けば、もう大丈夫。これで一生間違わないで済むというお話をしてくださいました。

 

 

 先日まで見ていた紀元前三世紀の中国ドラマで出てきたところです。

 その話の内容はスマホでも調べられますので、そちらに譲るとして。

 興味深いのは「璧」です。

 上の写真のような形です。これは、金属製のようですが、完璧のお話に出てくるのは宝石、とくに翡翠が多いようです。

 

 中国からの留学生の人が、石製の腕輪をつけているのをよくみかけます。子供が日本で健康に過ごせるように、邪気に取り付かれないようにと、来日するときに親や祖父母から贈られたと話してくれた人もいました。

 

 宝石といえば、ティファニーのダイヤモンドというのは、西洋かぶれ世代ですね。

 

 「完璧」の「璧」も秦の王様が15城と交換しようと言ったほどの貴重な「石」でした。

 形は、円盤形で真ん中はくり抜かれています。それは、太陽光を通すためとか、龍が通る穴ともいわれます。

 そして、模様は「穀文」といって、渦巻きです。これも小さな龍です。

 「穴」を通って、天界に通じる。

 そんな事を、紀元前の人達は考えていたようです。それを単純と捉える人もあるでしょう。

 しかし、ロケットという機械で通じようとするのではなく、気持ちが天と通じていたというところは、現代人も再考してもよさそうです。

 

 易経に「天行健」と出てきます。

 天はいつも規則正しく巡り休むことなく健やかである。という意味です。

 健やかな日も、疲れている日も、天から降ってくる陽気を感じる時間を持ちましょう。

 古代人に倣って、天と繋がっておれば大丈夫!