「出生数」が朝刊の一面記事になっていました。
令和12年に80万人割れに到達するという国の想定を、大きく超えるペースで少子化が進んでいるそうです。
大家族で育った人の中には、もうこりごり。ゆっくり過ごしたいから、子供は少ない方がいいという意見を聞いたことがあります。
それと反対に、貧しかった日々も今となっては楽しい思い出だから、家族ワイワイの大家族がいいという人もあるでしょう。
ただ、現代の少子化問題の根っこはそんなに単純でないところが問題のように思います。
家族の多い少ないではなくて、産むか産まないかという選択に付随する難問が山積しているのです。
①女性の社会進出
②子供を持つことだけが幸せでないと考える価値観の変化
③莫大なお金がかかるなら、家や車に使いたい
どの項目もリンクしているため、話がややこしいことです。
これから先も、時代が変われば、家族の形も変わっていくことでしょう。
つまりは、人間の中身も変化しつつあるということらしいです。
それは、効率第一主義にその傾向が観られます。
ファストフードだけでなく、近頃はファスト教養という言葉が流行しているとか。
それは何かといえば、映画や本をじっくり時間をかけないで、ダイジェストで早送りして、知識を得た気になることのようです。
人間は進化していますから、こんな風に知識を取得できる若者が生まれてもおかしくはありません。
そのうち、子育てもファストがつくのでしょうか。
根っこのない浮き草のような思考回路になりはしないでしょうか。
それを補うものは、家庭です。
家に「ただいま」と帰ってからの、ゴチャゴチャで人は人として、悩みながら育ちます。
その環境は、最後まで死守してあげたいところではないでしょうか。
ある母が娘に諭したそうです。
「人間のしあわせは、昔から途切れることなく続く普通の営みの中にある。普通に結婚して、普通に子育てできることが本当の幸せなんやよ。」
下手くそな母親業しかできなかった私です。なのに、どうしたことか、子ども達は懲りもしないでそれぞれに家庭を作ってくれました。
私にとって、それは奇跡のような幸せです。みんな、ありがとう。
当たり前の幸せが、最高の幸せであることを声を大にして叫びたい。。
それを、全力で応援する社会であってほしいと思っています。