こころあそびの記

日常に小さな感動を

冬至と餃子

 

 今日は二十四節季の冬至です。

 昼間が一年で一番短くて、夜が一番長い日。昔々の人が見つけた法則通りに、その日がやってきたことはありがたいことです。


 天行健、君子以自彊不息。 ——《周易

 天は元気です。休むことなく動いています。

 

 

 さて、この日の食べ物は写真にあるように、またまた餃子です。

 そして、その食べ方は蒸し餃子か、水餃子です。

 温かな湯気が寒い日には何よりのご馳走に見えるのは、私たちが鍋料理を食べることと同じ発想かもしれません。

 

 広い中国の文化は、南と北で大きく違います。

 北は寒さが厳しく、南は温暖です。そういう気候の違いが、すべてのことに関係しています。

 人間性というところでは、魯の国出身の孔子の教えが厳しいのも、それより少し南方出身の老子の教えがふんわりしているのも、自然環境のなせる技と思えば興味深く思われます。

 

 ところで、日本では、餃子といえば、焼き餃子です。

 それは、白ご飯に合うものだからと言った人がいます。

 ご飯に、好みのたれを付けた美味しい餃子があれば、食欲は止まるところを知りません。

 さっき、買い物に出たら、いつもより“551”の行列が長くなっていたのは、「冬至餃子」を求めてのことだったのでしょうか。

 残念!買い損ねた!

 

 餃子などの粉もん料理の東北料理、辛味で湿気を追い払う四川料理、食は南にありの広東料理など、広い中国には様々なお料理があります。

 うちの近くにも、四川出身の方の四川料理のお店ができました。

 あの独特の食欲増進の匂いは、漢方薬と香辛料の境目のない調理法からきています。

 寒さが厳しければ、それに合う生薬を、湿気が多い場所なら、湿にやられない工夫をと、医食同源の組み立てでできている中華料理は、知れば知るほど面白いものです。

 

 

 さて、今日は陰暦11月29日。

 陰暦11月は別名、「冬月」といいます。冬至が来るから、「冬月」。

 この月が終われば臘月。

 一陽来復春節に向けて動き出します。

 一番暗い日は過ぎました。

 人々の願いは、光が明るさをもたらしてくれることのみです。

 明日から、春に向かいます。レッツゴー!