こころあそびの記

日常に小さな感動を

光の矢を浴びて

 

 私の子どもたちの「歌のおねえさん」は、はいだしょうこさんでした。

 歌唱の実力に、宝塚時代に培った演技力が加味されて、ピカイチおねえさんでした。

 そんな彼女がYouTubeで歌う「ひこうき雲」は、何度聴いたことでしょう。オリジナルのユーミンとはイメージの違う透明な歌唱で、引き込まれてしまいます。

 

 

 おねえさんだけでなく、近頃、過去の名曲がカバーされて息を吹き返すといった現象があります。

 今だから必要とされて、再び歌われるという栄光に浴するなんて、作った当人も予想外のことでしょう。

 そんな歌の一つに『瑠璃色の地球』があります。もちろん、はいだしょうこおねえさんも歌っておられます。

 

 現在、産経新聞の「話の肖像画」で、作詞家の松本隆さんのインタビュー記事が連載中です。

 松本隆さんといえば、松田聖子さんです。

 『瑠璃色の地球』は、彼女が神田沙也加さんをおなかに宿したときに、今こそほれたはれたではなく、もっと大きなテーマで歌えるのではないかと、松本隆さんが思いついて書かれたといいます。

 暗い海の灯台、そして、時間の経過と共にガラスの海から朝陽が上って来ます。そのとき、思うのです。私たちはみんな一緒に地球号に乗っている宇宙の旅人だと。

 

 「ガラスの海の向こうには

   広がりゆく銀河

   地球という名の船の誰もが旅人」

 

 

 この歌が松本隆さんがお住まいの神戸から『瑠璃色の地球chorus』として、発信されているとは知りませんでした。

 2011年の東日本大震災の頃からコーラスのスタンダードとなり、コロナ禍にあっては、200人に歌を募集して編集動画を発信するというアイデア松本隆さん自身が企画されたそうです。

 

 

 私は、日の出に遭遇する度に、この素晴らしい詩を思い出さずにおれません。

 

 「朝陽が水平線から光の矢を放ち

   二人を包んでゆくの

   瑠璃色の地球 瑠璃色の地球