目覚ましの音が鳴ったとき、気温はマイナス2度でした。
そうだ。滝へ行ってみよう。
冬の朝、飛沫が凍るっているのを、昔、見たことがあったのですが、それ以来、お目にかかれていない美しい光景です。
いつものように、西江寺への急坂を上がっていくと、坂の上の方に大きな犬が見えました。
近づくと映画『ハウ』のハウそっくりの犬でした。
思わず「いい子やね」となでなでしたら、驚いたことに両手を私の肩に伸ばしてきたのです。顔は同じ高さにあってニコニコしています。
飼い主さんが、「ごめんなさい。ハグが好きなんです」と謝ってくださったのですが、なんのなんの。犬好きの私は感激してしまいました。だって、抱き合える犬なんてそうそう出会えるものではありませんから。
我が身の寒晒しと思って、滝道をゆっくり歩いて、竜安寺の裏の道から、弁財天に向かいました。
弁財天さんの前に貼り紙を発見!
本日は「己巳(つちのとみ)」。今年最初の弁財天のご縁日でした。
脇に今日限定の「龍涎香(りゅうぜんこう)」が出ていましたので、早速、一本お供えしました。
「龍涎香」。龍の涎が固まったもの、という意味で名付けられたお香は、嗅いだことのない香りを漂わせました。
なんと、マッコウクジラの腸から出てくる結石が原料の香料だそうです。今、まさに、騒ぎになっている淀川河口の淀ちゃんが、どうか無事に海に帰れますようにとお祈りしたのはいうまでもありません。
小寒から九日目が「寒九」。15日は雨模様になりそうで、しかも気温は三月並に上がるとなれば、効用も半減といったところでしょうか。
しかし、油断大敵。次の日からは、また急降下するそうです。
美村里江さんが「ブナの木の連動」について書いておられました。
ブナの実の量は、毎年同じではなくて、増えたり減ったりする。そうやって、そこに住む動物たちのいのちの調整をしている。しかも、それは、日本じゅうで同じようになされます。不思議なことではありませんか。
寒中であっても、極寒の日あり、緩める日ありと、自然の計らいに感心するばかりです。
追記
一枚目は、朝、10時台に居合わせた人だけが見られる、滝に現れる虹です。