こころあそびの記

日常に小さな感動を

来たよ!

 

 暦に違わずに雪が舞う朝になりました。

 

 

 昨日から、韓国の交換留学生を受け入れています。

 関空からバスで学校に入った彼らは、まず吹奏楽で歓迎を受けた後、日が落ちて真っ暗になってから我が家にやってきました。

 日本らしい、大阪らしいお持て成しとして、日本側の生徒が考えたのが「たこ焼きパーティー」でした。

 大寒の冷え込みの中での野外パーティーでしたが、歓声が遅くまで響いたところをみると、大いに楽しんだようです。

 

 あちらのインターナショナルスクールに通う生徒さんだけあって、日本語で日常会話ができます。

 おばあさんの私の問いかけにも快く応じてくれるのは、儒教国ならではと思いました。

 昨日の朝、慌てて調べた「初めまして」は何だったのでしょう?すっかり忘れてしまいました。

 

 

 まだ、たった一日ですが、いくつか発見したことがあります。

 まず驚いたことに、韓国の人は急くことを知らないようです。

 孫が、朝のルーティンに必要と考えた時間配分では足りなくなって、遅刻しかけたのです。

 孫も決して行動が速い方ではありまが、その彼が初めて焦った登校でした。

 日本人は几帳面といわれます。自国民どおしではイマイチわからない特性ですが、他国の人と比べてみれば、なるほどと思えたことでした。

 

 そして、二つ目の発見。

 うちがお預かりしている彼は、雪を見たことがなかったようです。

 『冬ソナ』にはまった人間としては、韓国は寒い所、雪降るところと勝手に思い込んでいました。

 ところが、なんと、釜山に雪は降らないそうで、彼は生まれて初めての雪を大阪で見たのです。

 今日の雪は霙ですから、昼前にはもう溶けてぐしょぐしょになってしまいました。できることなら、パウダースノーを見せてあげたかった、というのは欲張りすぎ。素敵なお土産を降らせてくれた空に感謝するばかりでした。

 

 今日のお楽しみは、韓国対日本のサッカー対抗戦です。ぬかるみと化したグラウンド。でも、コンディションがどうであれ、盛り上がりは間違いありません。

 フェンス越し観戦に、そっと行ってみようかな?

 

 

 ところで、この数日の間。受け入れた各家庭の奮闘が続きます。

 日本の温泉に行ってみたい。回る寿司を食べてみたい。グリコの看板が見たい。

 彼らの希望を叶えるための奔走です。

 でも、しんどい思いをした分だけ、心に確かな収穫が残ることでしょう。

 それも、子どもだけでなく、関わったすべての人にです。

 今、子どもたちは屈託なく付き合っています。それをみるにつけ、世界中の若い人が、偏った支配を誰からも受けずに、まっさらで素直に育てば、ひょっとして・・というのは、甘い仮定だと分かっています。

 それでも、明日の世界を作るこの子たちが、仲良く笑顔で過ごせる世の中であってほしいと祈らずにはおれないのです。