このあたりからは、六甲の山並みが、なだらかで美しい山形に見えます。しかも、丁度西方向であるために、夏至には山の右側に、冬至なら山の左側に日は沈みます。
そんなことも、この年になって気づいたこと。年をとっても、新しい発見があることは幸せなことです。
きのう、杏☆漢方セミナーのコアなメンバーのお一人、Kさん宅をお尋ねしてきました。
先月は手術をされた由、早くお見舞いにと思いながら、遅くなってしまったお詫びを考えながらまいりました。
門口に出てきて下さった奥様から、開口一番、「手術だなんて、本人はピンピンしてますよ」と聞いて、拍子抜けしました。よかったよかった。
Kさんは、十年前、セミナーを始めた頃から、私たちを応援し続けてくださっています。
その心は、「自然を愛する」ところにあると拝察してきました。
四季を感じること。その中には、限りないいのちの営みがありますから、自然を感じられる感性が、最高にいのちを生かすことだと信じています。
実際、自然と波長を合わしている時ほど、満たされた気分でいられることはありません。
私は、自分の子どもが、効く薬のない病気になったことから、漢方の世界と縁ができました。
そして、西洋薬と漢方薬の違いを知りました。
はじめのうちは、医者にいわれるままにのむ西洋薬依存よりは、身体の仕組みを知ってのむ漢方薬のほうがいいように思えたのですが。
そのうち、服薬に頼っている点では同じではないかと思い始めたのです。
考え方は一人一人違って当然ですから、そんなこと考えても、何も変わりはしないという意見も多々あることでしょう。
それでも、もっと心から健康になれる方法はないかと考えてしまうのです。
病気を治す方法の研究ほど、人類に貢献してきたものはありません。これからも生命を守るため、より高度な医療のために進化し続けていくことでしょう。
かたや、病気にならない、なっても挫けない。もしも、そんな方法があれば、生命ならぬ、いのちが喜ぶのではないかと朧気に感じています。
薬ではない薬。
こんなに科学の発達した時代にと、笑われるかもしれません。
でも、目に見えるものが増えた分だけ、見えないけれどもあるという感覚も補わなければ、バランスが崩れるのではないでしょうか。
なぜなら、私たちは生命体だからです。
心地よく生きるためにできることは、Kさんが示されている「自然を愛する」という一点にあって、愛し方は人それぞれでよろしいのではないでしょうか。