こころあそびの記

日常に小さな感動を

イカナゴ発見!

 

 仕事帰りに足を延ばして、関大に行ってきました。

 今日は、大形先生の授業を1コマだけ聴講するための出願日。前々から、緊張してこの日を待っていました。

 大学って、校内に足を踏み入れるだけで、ウキウキします。若い人のエネルギーが飛び交っているからでしょうか。現役時代には分からなかった感覚です。

 喜び勇んで、事務所にたどり着いたら、「今日は学部生の出願日です」と断られてしまいました。

 先生の授業は院生向けだったようで、またの出直しになりました。

 それも、また楽しみ。次くるときには、校内は桜色でありましょう。

 

 気を取り直して、スーパーに寄ったら「イカナゴ」が売り出されていました。

 解禁になったのですね。

 明石の海にも春が来たということ。

 イカナゴを見るたびに、思い出すのは垂水です。

 

 

 子どもたちが小さかった頃、よく遊びに行きました。

 当初は、明石海峡大橋が工事中でしたので、夏休みの宿題といえば、その工事を題材にしていました。

 完成してからは、夕食後、ベランダに出て、刻々と色が変わるレインボーブリッジを楽しみました。

 

 そして、昼間は、五色塚古墳を駆け上がる競走です。

 子ども好きの私の父親は、亡くなる前まで、平気で孫たちと競い合っていましたから、今でも、淡路島に渡って対岸の五色塚を見る度に、父の元気な姿が見えるように思ってしまいます。

 

 知らない町で知らない人と暮らすことは、ホームグランドで暮らす毎日とは違う何かを得ることができます。

 気分転換させてくれるとでもいいましょうか。

 そう遠くない垂水は、それに適した場所でした。

 昼近くなれば、魚屋さんの店先に、昼網であがった新鮮な魚がトロ箱のまま並べられます。

 あの頃は、そんな魚屋さんが何軒もあったので、ひやかしに行くのも楽しみでした。

 

 

 特に、この時期になれば、町は、ピチピチのイカナゴで溢れかえります。

 各家庭が一斉に、釘煮を炊くから、町はどこを歩いても、イカナゴの釘煮の匂いがしてきます。

 懐かしいなあ。しかし、イカナゴは不漁続きといいますから、もう、あんな威勢のいい町ではなくなっているかもしれません。

 そうそう、子どもたちに、「魚の手づかみ」をさせてくれた漁港は、今でもその催しをされているのでしょうか。

 本当にお世話になりました。

 今でも、思い出が次々に飛び出す懐かしい町です。

 

 車窓に、キラキラ輝く海がお供してくれる山陽本線に乗って、近いうちにまいりましょう。

 日帰りで、旅行気分を味わえる楽しい町です。