今日から新生「花梨の会」が始まりました。
看板を替えて、心機一転。
長らく“漢方養生”と銘打ってきましたが、その心は“いのち”の養い方にありました。ですから、西洋医学、東洋医学、民間療法に限定することなく、如何にして健康に生きるかを目指して学んできました。
しかし、これからは、「楽して生きる技術」ではなくて、「いのちを楽しむ」ことに傾注したいと思っています。
今般、会名から「漢方」が外されたことで、自由度が増したことがうれしいことです。
幸い、参集くださるのは、林住期から遊行期に移行しようとする方々です。
今まで重ねてきた人生の日々をご一緒に味わえる集い、早い話、茶和会です。
ワイワイ、がやがや、お品よく。
学生時代の友でもなく、子育てや仕事の同僚でもありません。つまり、人生の終盤に縁が生まれた、見知らぬ人たちです。
出会ったのですから、縁がなかったわけではないところが、面白いところです。こういうのを、見えない世界の縁というのでしょうか。
今日も楽しい時間を過ごすことが出来ました。
芭蕉の旅のスタイルについて、Kさんが、「時代が違うから、今の感覚で旅行と考えるのは違う」と示唆してくださいました。
「3、4日も食べることはおろか、投宿することなく路傍で寝たこともあったでしょう。それが、当時は当たり前だったかもしれない」。
そんな視点を教えていただけるのが、「花梨の会」です。
また、常連の一人の女性が、「御守りを落としました。ショックでした。落としたと思われる所に電話したら、あったんです!大事なものだから、レジの中にしまってくださってました」と報告してくださったのも、うれしいことでした。
道端で寝ても、襲われない。
落とし物をしても、戻ってくる。
そりゃ、運の悪い例外もあります。
それでも、こんなに安全で正直な国民性を持つのは世界中でこの国だけなんです。
Kさんが「この国で良かった」という言葉で、閉会してくださいました。
幸せは、身近なところにあることをいつも心に留め置くことを教えていただいて、ほっこり散会しました。