こころあそびの記

日常に小さな感動を

鳴門部屋パーティー

 

 大阪に春を呼ぶ大相撲大阪場所は、昨日、霧馬山の初優勝で幕を下ろしました。

 四股名の霧場山。霧島親方からもらった「霧」はわかるけど、「馬」の由来は知りませんでした。彼は、なんと、モンゴルの大草原に生きる遊牧民家庭に生まれたそうです。

 幼い頃から、馬を乗りこなしていたため、足腰が自然と鍛えられたといいます。

 観光写真でしか見たことのない、果てしない草原と羊の群れ。大昔から変わらない生活が、今もあることに驚きます。

 

 

 さて、どんな行事でも最終日は打ち上げパーティーが恒例です。

 昨日、娘は琴欧洲が立ち上げた鳴門部屋のパーティーに誘われていました。

 場所は、リッツ・カールトン・ホテルです。

 数日前から、「どうしよう。着ていくものがないわ」と、浮かない様子。それを見かねて、昨日の午前中、買い物に付き合ってやりました。

 「着ていく服ができたら、なんか、行くのが楽しみになってきた」。

 ですよね。その気持ち、よくわかります。

 というわけで、おめかしした娘は意気揚々と出かけて行きました。

 

 リッツホテルは1997年に大阪の地に、日本第一号として誕生した高級ホテルです。

 もう二十年以上前でしょう。

 開業当時、同僚から、優待チケットをもらったので、娘と、娘の彼と、私の3人で投宿したことがあります。

 高級感溢れる施設内をとことん使わせてもらって、プールで泳いだりもしました。

 娘の彼(今は婿)は、今でも、クラブラウンジのもてなしを思い出すと言ってくれます。

 私は下戸ですから、早くに就寝しましたが、あの二人はそのフロアでお酒や軽食を遅くまで楽しんだようです。

 もうあんな経験はできないことでしょう。つくづく、思い出作りはできるときにしておくべきと思うのです。

 

 

 パーティーは、部屋力士の琴勝馬関が十両優勝したことも華を添えて盛り上がったようです。

 内緒ですが、娘は相撲に全く興味がない子でした。それなのに、なんと、帰ってきた時の上機嫌といったらありませんでした。

 初めてみる関取の体格や優しさにすっかり虜になってしまったようです。ミーハー魂は親譲りの筋金入りですから笑ってしまいます。

 

 

 それにしても、一流になる人は、一流になるべくして生まれて来られたと思わずにはいられません。

 それだけの仕事をするために選ばれた人たちであることは、写真の笑顔を見ればわかります。

 ブルガリアやモンゴルからやってきた彼らのことを、日本の国技に不似合いのように思っていた自分が恥ずかしいです。言葉や習慣を克服して頑張っている真摯な姿に敬意を払うべきだったと気づきました。

 来場所からは、娘ばかりか私まで大相撲の見方が変わりそうです。