「太陽が熱い!」と、洗濯物を干している娘が叫んでいます。
そういえば、夕方の散歩で見る太陽の落ちる方角が、いつの間にか宝塚方面に近づいてきました。六甲山を挟んで、冬は南側の明石海峡へ、夏は、北側に移ることに気づいたのはいつの頃だったでしょう。
あと一ヶ月もしたら、猪名川の斜張橋あたりに沈んでいくことでしょう。
そうなれば夏至です。暑くなりますね。
先日の大雨のあと、全国ニュースで報じられた「天神川」。どこにでもあるんだなと、聞き流していました。
伊丹市と聞こえてきたときには、びっくりして、画面に釘付けになりました。
とんでもないことが起こったのですね。
西国三十三カ所の23番札所である箕面の勝尾寺から、24番札所の中山寺に通じる「巡礼の道」。
その途中、山本付近を流れているのが天神川です。
このあたりは昔から植木屋さんの町です。川から良質な川砂が取れたことも植木を育てるにはうってつけの場所でした。
また、山本駅前に「木接太夫」の大きな石碑が立っています。接ぎ木名人の称号をもつ植木職人が、この地から輩出されたことが、今に繋がっています。
植木屋さん巡りも楽しい散歩道です。
ところで、天神川は幅、数メートルの細い川で、 川底に這うように優しく水が流れているのが常でした。
その川がどうして堤防を決壊するほどに暴れたのか、信じられないことでした。
そのわけは、このところ何度も耳にする「想定外」です。
予想をはるかに超えた雨が降ったといいます。
折しも、天井川の下を通るトンネルを改修する工事がなされている最中でした。
工事にかかる時期は熟考されたはずです。雨量の少ない5月を選んだまでは良かったのです。が、川をせき止める工法に問題がなかったのでしょうか。溢れ出した原因は、人間の甘い判断も一因かもしれません。
あんな優しい川の水でも、こんなことになる。この手痛い経験は忘るべからず。伝えていかねばなりません。
小さな川が教えてくれた大きな教訓です。
「天神川」は明日に続きます。