こころあそびの記

日常に小さな感動を

一期一会

 

 お日様が差したかと思えば、ゴロゴロと雷鳴が聞こえて。降り出した雨は、また直ぐに上がって。

 「安定しないお天気でしょう」という予報通りでした。

 そろそろ、梅雨のはしりが近づいてきました。

 狂いのない自然の規則性に感服して、空を見上げています。

 

 

 『らんまん』のおかげで、足もとを注意深く見るようになりました。

 先週のテーマだった「ドクダミ」が臭いを放って、十字形の白い花を咲かせ始めました。

 もっと咲いたら梅雨入りです。

 

 

 いつもの道でも、ほんの二、三日ご無沙汰すると、新しい発見があります。

 今朝も、見つけました。

 春先に、桜は桜でも真っ白い桜が咲いていた木に、正真正銘の「さくらんぼ」が実っていました。

 雨に洗われた瑞々しい実は、あの純白の花から生まれた。

 その不思議に見とれた朝でした。

 

 

 これは、「ハクチョウゲ」という低木です。

 花が咲いてなければ、なんの変哲もない生け垣なのに、花が私を見て!と主張したので、カメラを向けました。

 

 

 これは、「ハコネウツギ」です。

 色が混じって咲いているように見えます。それは、咲き始めは白く、その後、淡紅色から紅色へと色を濃くしていくからだそうです。

 赤白混じるので、一名「源平空木」とも呼ばれるのだとか。

 

 

 「オオキンケイギク」。

 強烈なオレンジ色の花。美しいのに、特定外来生物に指定されているようです。その旺盛な繁殖力で、在来種を駆逐してしまう。それが、親からもらった生きる力であることに、少し複雑な気持ちを持たざるを得ません。

 

 

 最後は、「シャクヤク」。

 その優美な姿に、誰もが虜になります。

 この艶やかさを抑えた花が「ヤマシャクヤク」です。

 一度、見たら心奪われる清楚な花です。

 真白い花びらは透けるように可憐で、辺りの緑を映しているように感じます。そして、山あいの暗がりにひっそりと身を寄せ合って生きているところが花言葉「恥じらい」そのものです。

 

 近ごろは、この花を訪ねるバスツアーもあるとか。

 準絶滅危惧種に指定されてしまった花のいのち。出会えたら幸運。そんな鑑賞の仕方もよくないですか。