こころあそびの記

日常に小さな感動を

「ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ」夫人

 

 無事に雨があがって、輝く朝を迎えました。

 閉じこもりから解放されて、散歩に行きたい気持ちはワンコも同じだったみたい。

 キュンキュンと鼻を鳴らされては、置いていくわけにもいかず、一緒にアリーナまで行ってみました。

 

 

 田植えが終わっている場所が多い中で、ここはこれからです。

 田植えを急かすように、カエルが鳴いて、その上をツバメが飛び交い、心和ませる風景が広がっています。

 この儀式に間に合って良かった。

 これで、秋まで稲の成長と共に元気に過ごせそうです。

 

 

 ひょっとしたらイタリアンに使うあれかな?

 そう、アンティチョークです。

 花期はこれから。ということは、これは蕾でしょうか。

 さぼらずに、また、見においでと言われたようです。紫色のオオアザミ。見てみた~い。

 

 

 たまたま、NHKラジオで「鉄・音」という番組を耳にしたもので、乗り鉄の私は、早速「見逃し」を検索してみました。

 そしたら、なんと、昨日の朝の『ふんわり』のゲストがデウィ夫人であったことを知ってしまいました。

 知ったからには、聞かないではおれません。

 

 

 「ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ」というお名前の意味を、司会の脳科学者、黒川伊保子さんが尋ねるところから始まりました。

 スカルノ大統領から授けられたお名前は「宝石の精なる妖精」という意味だそうです。

 大統領に見初められるというシンデレラストーリー。憧れない人はありません。

 話の中で、「恋は何歳までできますか」と訊かれ「自分を女の気持ちにさせてくれる人に出会えば」と応えられたデヴィ夫人

 おん年83歳の夫人の美しさは、愛され上手から発せられていることが了解できました。

 

 冒頭で、”1日10回の感動を“というご自身のモットーを話されました。

 これこれ。先年の講演会でも一番はじめに訴えられました。つまり、多くの人にそう生きてほしいという願いです。

 「朝起きたら、わんこにかわいいねと声をかける。それだけでも、心動くでしょ。」同感!

 

 話の途中で、びっくりしたように黒川さんがデヴィ夫人の歯を絶賛されたのは、脳科学者らしい観察からでした。

 夫人は、今現在、虫歯は一本もないそうです。ということは、奥歯の噛み合わせがしっかりしている証拠。奥歯でよく噛めば、脳の血液循環が良くなり、活性します。さらには、肌の色艶も良くなること必定です。

 彼女が1日5回の歯磨きを怠ることがないのは、長い海外生活経験で身に付けたようです。

 海外では爪楊枝は使わず、食べたら磨くが習慣とのこと。見習えそうでも、簡単なことほど実行できないものです。

 やっぱり雲の上の人は違うなぁと感心して見てるだけの私です。

 

 締めくくりは、夫人の社会活動に話が及びました。

 動物の愛護は云うに及ばず、過日はウクライナ支援に出かけられました。

 紛争地域への立ち入りに、眉をひそめた方があったかもしれません。

 でも、今日、そのわけを聞いて、やはりただ者じゃないという感想を持ちました。

 厳寒の当地へ送る資材は、全国の有志の方から集まり、倉庫に溜まってはいたのに、高額の郵送料が捻出できずに放置されていました。

 それを見た夫人はコンテナ四台分の資金援助をされました。しかし、それらが現地に着くのは2ヶ月後。

 それでは間に合わない物資を、トルコ航空と折衝を重ねて、イスタンブールモルドバ経由で、自ら運んだというのです。

 

 なんという行動力!

 

 最後の方で漏らされたように、頭の中はいつも考え事でいっぱいだそうです。

 それでも、自分が動くことでお役に立つならという行動力は持って生まれたものでしょうか。

 

 

 そんな強気のデヴィ夫人でさえ半ば諦めに傾きそうになるというのが世界平和への道すじです。

 

 スカルノ大統領がおっしゃったそうです。

「他民族を尊敬するところから

 道は始まる」、と。