こころあそびの記

日常に小さな感動を

立冬

 

 今日は「立冬」。

 「立冬といふも実感なき陽気

          稲畑汀子

 きのうまでなら、この句のように余裕をかましておれましたが、今朝の冷え方は立冬であることを知らしめたことでした。

 テレビをつけたら、コメンテーターが、昨日の東京の暑さはなぜ予告できなかったのか、と気象予報士にただをこねて困らせていました。

 空の上のことは空に聞いてくれ、ですよね。

 助け船を出した別の予報士が、今年はシベリア冷気が平年温度より低いことを報告されていました。

 それは、どうやらほんとうのようです。

 

 

 というのは、中国華北では、すでに大雪が降っていると友人からメールが送られてきたからです。

 今冬は、例年以上に念入りな越冬準備が必要のようです。

 冷やさない、冷やさない。

 昔も今も、冬の過ごし方の極意はひとえにコレしかありません。

 

 

 農作業のように休みなく根気のいる仕事はありません。

 畑の土つくりに励む今の季節。

 散歩コースに牛糞の臭いが漂っている畑がありました。土に混ぜ込まれたものと察します。

 植え込む苗にばかり気をとられるのが素人で、植える前に念入りに土つくりするのが玄人。

 ついでながら、九星気学で九つの星のうち土が3つも占めているのは、「土」の働きが人間に及ぼす影響が大きいことを物語っています。

 二黒土星

 五黄土星

 八白土星

 八は始まりの時を、五は中央を、二は晩夏の大気を表します。

 数字が一番若い「二」が、よく練られた黒であるところから、働き者といわれる星です。

 それが、根拠ではないでしょうが、畑にするには黒い土が良いと云われます。

 

 

 映画『ゴジラ-1.0』を観てきました。

 初日から観客動員していると聞いて、ミーハー気分で行くことにしました。

 と、そこで困ったことは、3パターンのスクリーンから、選択しなければならないことでした。

 「通常上映」と、「IMAX」と、「ScreenX」です。

 ゴジラが大画面に出現して、失神して周りに迷惑かけてもなぁ。

 でも、ちょっと怖いもの見たさもあるしなぁ。

 結局は、安心優先で通常上映を選んで観てきました。

 「ゴジラ」は第一作は1954年といいます。さすがにこれは観てませんが、2作目「キングコング対ゴジラ」、3作目「モスラ対ゴジラ」は父に連れて行かれた記憶があります。

 怖がりの私が観たがるはずがないので、当時は映画が最高の娯楽だったのでしょう。

 というわけで、今回は節目の第30作です。

 いくら人気シリーズといっても30本も作ると、似たり寄ったりになりそうなのに、それでも制作にチャレンジしたくなる魅力がゴジラにはあるのでしょう。

 

 

 今回は、「3丁目の夕日」の山崎貴監督がヒューマンドラマ仕立てにされています。

 おかげさまで、心臓破裂も起こさず、鑑賞し終えることができました。

 なんせ主演が『らんまん』の二人です。映画の内容よりも、神木くんと美波ちゃんに会いたかったというのが本音です。 

 途中、稚拙なせりふ回しの箇所もありましたが、ラストが近づくにつれて、周りから水洟をすする音が聞こえてくるようになりました。

 

 キャッチコピー「生きて、抗え」通りのクライマックスでした。

 戦時中には決して言えなかった言葉が、現代人の心をくすぐります。大きな声で、「生きろ!」と言える今に生きられることに感謝です。