こころあそびの記

日常に小さな感動を

しあわせとは

 

 雲行きが空の上で起こっていることを教えています。

 このお天気のおかげで公園に人影はありませんでしたので、雨に濡れた木々の美しさを独り占めしてきたところです。

 

 

 お昼の列島ニュースは、なんと、熊の出没一色でした。

 「外でガサガサッと音がしたので、開けたら熊が入ってきた」という証言はリアルで、私がもしそんなことに遭遇したら失神してしまうだろうと、経験者の気丈夫さに驚いたことでした。

 半ボケの記憶ですが、熊の絶滅が問題になっていた時期があったような覚えがあるのですが・・

 1960年代、ブナや栗などの広葉樹は伐採して、杉や檜の針葉樹の植林を推し進めたために、熊たちは餌になる木の実が得られず、冬眠する場所さえ失っていった。その結果、生息可能な地域が限られて、頭数が減ったといわれていました。

 ところが、その惨状を考慮する方向に梶を切ったからなのか、今や、人間を脅かす存在となってしまったとは。自然との共生は浅知恵では、どうにもならないことがわかります。

 

 

 此処、箕面も昨日から、猿の出没メールが流されています。

 箕面の猿はもともと人間の都合で、餌を与えたために山から下りてきたものです。「暴力猿」と有名になったこともありました。山に帰ってもらうために、餌場を山奥にしたりと努力しても、山が近いがゆえに人間の生活圏に出てきても不思議はありません。野生動物との共生は難しいの一言に尽きます。

 

 

 遥かに太陽の塔と観覧車が望めます。

 1970年の万博の跡地にできた広大な公園。あれから50年、放っておいたら森が出来上がったわけではありません。

 なんとか自然の形に戻そうと人間が手を入れ再生を助けています。それでも、思うようにいかない現状を、野鳥の会の方が話されていました。

 広葉樹が大きく育つと、太陽光が土に届かず、下草や小木が育ちません。その結果土地がやせて、小動物や昆虫が住めなくなります。

 雨が降れば、海へ流れ出るはずの栄養が不足して、プランクトンが減り、漁獲量が減ります。

 そういう食物連鎖を百も承知で、今や、山の木々を伐採して、メガソーラーを敷き詰めることを国が率先してやっています。そして、そのために税金まで上乗せするとはどうしたことでしょう。

 

 

 人間なんて、それほどのものよと、自然が教えています。

 小賢しい人々の考えなど、なんの生産性もないことです。自然に従って生きるなんて馬鹿らしいとふんぞり返っている人よりも、自然と友達でありたいと願う愚か者の方が幸せだと思いませんか。