暑いはずです。明後日が夏至。太陽の南中高度は七十度に達しています。
真上からの照射は最も効率よく熱を伝えることができますから、日中に歩き回るには対策が必要です。
さっきも、呉羽の里のバス停付近で倒れ込んでいる方を見かけました。救急車を待っておられたのか、横たわった人の周りに人垣ができていました。
決して他人事ではないと思います。
若者はまだしも、高齢者は自分の体力を知って行動しないと大変なことになりそうです。気をつけて過ごしましょう。
池田城に行ってみました。
入場門に通じる木々に囲まれた道を歩いていましたら、後ろから車椅子を押している女性の声が聞こえました。
「ね、お父さん、こんなところにこんな素敵な森があったんやね。町中やよ。川西の奥じゃないんよ」
ほんとうですよね。作られた森であっても、日常生活に隣り合って緑を楽しめる環境があることは、幸せなことです。
次に後ろからワイワイやってきたのは、池田の町中ウォーキングの一団とお見受けしました。
リーダーの声がありがたいことでした。
「皆さん、ヒツジグサが咲いています。赤い花は珍しいですよ」
池に咲いているのは今の今まで、睡蓮とばかり思っていました。それは、「ヒツジグサ」という日本固有種で、別名を睡蓮というとのこと。
この花を見ると、まずモネの睡蓮を思い浮かべてしまう素人です。
ヒツジグサの名前は、メーメー鳴くからではなくて、未の刻(14:00)に咲くからヒツジグサ。
これで、忘れないはず。リーダーさん、ありがとうございました。
来しなの車中のカーラジオで、興味深く聴いたのは、高島礼子さんの「Instagramに上げる写真が欲しくて、今までよりも出歩くようになりました」というお話です。
いっしょいっしょ。
ものぐさの私のことですから、このブログなるものがなければ、情報を拾い集めるためにわざわざ出歩くわけがありません。
SNSの発達が、高齢者の健康にも良い効果をもたらしているのだとしたら、今に生きる幸せを謳歌しなくてはと思いました。
ところで、さすが池田城跡です。
高尚な情報をあと2つ。
上の写真はお茶室横に咲いていた夏椿です。別名、沙羅双樹。厳密には科目も違うものですが、そんなことは気にしない気にしない。
日差しをもろともせず咲く真っ白い花には、暑さをひととき忘れさせるさわやかさがあります。
その時、脳裏に、平家物語の冒頭が浮かんで、祇園精舎の鐘の声が聞こえてきたように思えたらいうことありません。
幸せって、そんなものだと思いませんか。
先日は気づかなかったネムノキが満開でした。
昨日に続き、『奥の細道』です。
「象潟や雨に西施がねぶの花」
芭蕉が、松島は笑うが如く象潟はうらむがごとし、と感想を残した象潟です。
芭蕉が訪れたときに見た海に浮かぶ小島の絶景は、1804年の大地震により入り江全体が隆起したため見られなくなりました。
芭蕉ではありませんが、”片雲の風に誘われて、漂泊の思いやまず“、いつか云ってみたい場所の一つが象潟です。
象潟を訪れるのは、今、この季節では少しおそいかもしれません。
田毎に水が引かれて、水田となったとき、往年の水に浮かぶ九十九島の様子が彷彿とされると言います。
今年は逃しましたが、いつかきっと行って見せます!