こころあそびの記

日常に小さな感動を

セリーヌ・ディオンさん

 

 また、かなとこ雲みーつけ!

 その下から湧き出す入道雲が小さく見えるくらいです。

 地上はこんなに暑いのに、かなとこ雲の上に広がる上空数千メートルが氷の世界だと信じられますか?大暴れしたとき降ってくる雹は、溶ける暇なく堕ちてきた氷の塊です。

 空は横に広いばかりじゃなくて、縦にも際限なく奥深いことを、空を見ながら思っています。

 

 

 今朝、わんこが4時から鳴き始めたので、仕方なしに起き出しましたら、孫がフランスオリンピックの開会式を朝方まで見ていた形跡がありました。

 その続きにテレビを付けて、近頃ヒットの梅干しおにぎりを握っていましたら、なんと、セリーヌディオンさんが映し出されました。

 ええっ!長らく拝見できなかったのは、ご病気で休養されていたとか。

 今日は、数年ぶりの登場だそうです。

 とても闘病されているようには見えない、圧倒的な歌唱力でエディット・ピアフの『愛の讃歌』を歌い上げられました。

 コンサート会場は、パリを見下ろすエッフェル塔の特設ステージです。闘病を頑張ったご褒美として、神様が蘇りの場所として用意されたといっても過言ではないでしょう。

 画面に釘付けについてなったまま、聞き惚れました。そして、涙しました。

 

 

 私の枕元にあるこの写真は、もう20年以上前の旅行写真です。

 ある時、友人に誘われました。

 「ねぇ。セリーヌディオンのコンサート行かない?」と。

 彼女はセリーヌの大ファンでしたので、ラスベガスにできたセリーヌディオン専用のホールに見に行こうというのです。

 キャア!

 驚いたものの、冒険好きの私のことですから、職場の皆さんにお許しを頂戴して、行ってまいりました。

 

 旅の目的にもいろいろありますが、あとにも先にも、コンサートのために外国へというのはこれだけです。

 ベラージオに泊まって、前の噴水ショーを見て、毎夜開催される劇場を覗いて。天井に空が映し出されるショッピングモールでウインドウショッピングして。

 あの頃のラスベガスは歓楽街とはいっても、今とは危険度が違ったように思います。

 幸せな時代に生かしていただいたことに感謝です。

 

 ところで、セリーヌディオンさんは、「スティッフパーソン症候群」という難病に侵されておられるそうです。

 フランスの誇りであるDiorのオートクチュール衣装を身にまとい、母国語のフランス語で熱唱された「愛の讃歌」をぜひお聴き下さい。

 パリの町の隅々に届くパフォーマンスは感動ものでした。

 この歌唱が成功したことで、彼女の体と心に小さな変化があらんことを祈ります。