こころあそびの記

日常に小さな感動を

蝉時雨

 

 あと一週間で立秋。そう言われてみたら、暑いは暑いのですが、暑さの質が変わってきたように思いませんか?

 なんとなくまったりしてきたような。夏が疲れてきたのではなく、太陽の傾きが鈍くなってきたことと関係があるのでしょう。

 それに加えて、日の出、日の入りの方角の変化です。夏至の頃は北北西だったのに、きのうの日の入りは西北西に。

 もうすこしの我慢です。がんばりましょう。

 

 

 月曜日、たまたま聴いた「上沼恵美子のこころ晴天」で、またビックリ情報を仕入れてしまいました。

 上沼さんが、フランスオリンピックの開会式のセリーヌ・ディオンの歌声はピカイチだったと話されたので、思わずハンドルを叩いてしまいました。

 ホンマですよ。私なんかあれから毎日聴き続けているくらいです。あれは、セリーヌ・ディオンの最高のパフォーマンスではなかったでしょうか。

 あの一曲には心が籠もっていると感じたのは素人耳だからでしょうか。

 上沼恵美子さんが、

 「あの一曲、三億円やねんて。三曲歌ったらいくらになったんやろ?」

なんて、例によって笑わせ上手の本領を発揮してくださったので、大いに笑わせいただいたことです。

 「開会式はあれだけでよかったんとちがうの?」

 私も同感。

 それだけの価値ある一曲だったということに、だれも異論ないはずです。

 

 

 なまる体に鞭打って、蚊に刺されながらの草抜き。

 ヤレヤレとテレビをつけたら映画『レ・ミゼラブル』が放映中でした。

 もっと昔かと思ったら、2012年の作品でした。

 当時、斬新なミュージカル映画ということで、私も劇場に足を運んだ一人です。慣れない暗い画面に目を凝らしながら観ていると、そのうちストーリーに入り込んで、見終わった頃には感動していました。

 

 今日はさすがに、真っ昼間からの映画鑑賞は、入り込めないだろうと高をくくっていましたが、なんの、やっぱりこのストーリーは何度観ても飽きさせません。最後まで観てしまいました。

 ジャベール警部が、自分が信じてきた正と善に迷いが生じて消えていくところは圧巻です。

 革命に命を賭す若者、親子の情、初めての恋心、市井の人々の暮らし、などなどを絡めて、何を求めて生きるべきかを問うている作品に思えます。

 それは、”希望“だとネットに書かれていましたが、人生はそんな一言ではすまないから、生きる意味があるようでもあります。

 答えのない一生。

 子どもの頃、「神さまの言うとおり」という指遊びがありました。この遊びを作った人は、神さまの言うとおりに、とりあえず懸命に生きろと教えたのでしょうか。

 「レ・ミゼラブル」も、舞台は教会や修道院古今東西、神さまを意識しないで生きるなんてできない証です。