午後から雨予報ながら、午前中はなんとか降らずじまいで助かりました。
仕事に向かう途中のどうだんつつじが真っ赤に色づいていることに気がつきました。いつも、空ばかり見上げているから、足元がお留守になっていたのです。
ごめんね。
大学へ車を走らせていたら、カーラジオから「ドビッシーの“月の光”」が、辻井伸行さんの演奏で流れてきました。
音声ボリュームを上げて聞きほれていたら、突然終了。それは、ないでしょ。
帰ってきてから、YouTubeで何度も聴き直したことです。
あの優しいタッチを聴いていると、雨雲の上の細い月の光が心眼に映る気がします。
月といえば、『光る君へ』は最終回に向かって、スピードアップしてきました。
あの歌も遂に登場しました。
「この世をば我が世とぞ思ふ
望月の欠けたることもなしと
思えば」
学校で習ったこの歌の解釈は、娘三人を入内させて、道長がこの世を謳歌している歌ということでした。
しかし、別の見方があるのですね。
YouTuberのきりゅうさんが、傲慢な歌という以外に、ドラマの初めの頃に出てきた廃屋でのシーンの伏線回収という意味が含まれていると仰っていました。
道長は、兄二人の死亡により、権力の座につかざるを得なくなった。しかし、本当の道長はまひろに出会った三郎のままの部分が残っていました。その証拠に、まひろに去られたあと、直ぐに出家してしまうなんて。
柄本佑さんの甘さが、彼を抜擢した大石さんの思惑通り、道長の嘆きをうまく演じられていたことで、あと三回が楽しみです。
ところで、我が家では、今、二人の孫がショパンを弾いています。といっても、発表会用に持たされているだけで練習の音は皆無ですが。
『別れの歌』と、『幻想即興曲』です。
良き指導者に出会えたことを感謝するばかりです。
私たちの頃のように、指練習に明け暮れるのではなく、そんなものはすっとばして、難曲に挑戦させるのは、指導者の力量でしかありません。
この二曲がメープルホールに果たして鳴り響く日がくるのでしょうか。