五月山体育館前の街路樹の色づきが最高潮です。これぞ色とりどりというところは、さすが植木の町、池田の面目躍如です。
帰ってきたら、BSで『博士と彼女のセオリー』らしき映画が放映されていました。
外国映画はパスすることが多いのですが、俳優さんの仕草に見覚えがあったので、しばらく観てしまいました。
予想通り、話が進むにつれて、この映画がホーキング博士の実話映画だと分かりました。
アインシュタインを超える頭脳の持ち主でありながら、21歳で難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発病した車椅子の宇宙物理学者です。
以前にも書いたので繰り返したになりますが、ホーキング博士の存在を教えて下さったのは我が恩師でした。
必死で子育てしていたつもりでしたのに、長男が病に倒れたのは彼が中学一年生のときでした。あれほどの落胆は後にも先にもないことでした。自分の育て方の間違いを指摘された大事件でした。
そんな時、恩師が私の母に託して下さったのが、『NATURE』で、その表紙はすでに車椅子に座っておられたホーキング博士でした。
私は子どもたちの世話でばたばたしていましたので、先生に直接お話しを伺えなかったのが、心残りなことです。
病気であってもこんなに素晴らしい方がいらっしゃるのだから、へこたれず頑張るんですよ。というメッセージだったのではないかと思っています。
ホーキング博士をSNSで調べていると、こんなことが書いてありました。
「ホーキング博士がノーベル賞を受賞できなかったのは、その研究の殆どが思索的性質をもち検証が困難であるため」と。
彼が宇宙の始まりに神の存在を置かなかったのは、彼自身が神の感覚を持ち合わせていたからともいえます。感覚でブラックホールを語った彼の業績は、これからの研究者が検証していくことでしょう。
人間にはふたつのタイプがあります。理詰めの人と感覚の人です。
理詰めタイプなら、研究をまとめ上げ論文という形を残さねばなりません。
地味な努力が必要ですが、その分、いつか必ず目に見える形になり、世間に大いに評価されることになるでしょう。
反対に感覚人間の場合、こつこつと積み重ねる勉強ができないように生まれついています。
だから、勉強が苦手。でも、顰めっ面する時間がないわけでお気楽なことこの上ありません。
どっちのタイプに生まれて、どんな人生を送るかは、決まっているように思います。
大概はどっちつかず。
そういう多くの凡人は、勉強する力も、感じる力も敏感ではありません。それが、凡人の凡人たる由縁ですから仕方ありません。
私はこれで良かったと思っています。凡人だから、小さなことで泣いたり笑ったりできることに満足しています。