こころあそびの記

日常に小さな感動を

ねぶの花

 

 ヤマモモの実が色づいていました。そういえば、車を走らせているとき、脇にある緑地からはみ出して実が落ちているのを見かけます。しかも、その木の下限定という領域を律儀に守って。

 連れていたわんこが美味しそうに拾って食べるのを見るにつけ、何も考えていないような犬の動物としての勘を人間に比べてしまいます。人もそうありたいものてす。

 

 

 暑くならないうちにと狙っても、日の出と共にぐんぐん上がる熱気は防ぎようもなく、汗だくになってしまいました。

 

 

 泰山木の花のシーズンは終わりました。同じように、梅雨空に似合う紫陽花も、今年は太陽が強すぎて七変化する暇もなく日焼けしてしまって、かわいそうな姿をさらしています。

 

 

 今日のイチオシは合歓の花です。

 就眠運動する代表木です。お日さまが沈めば2枚の葉っぱが合わさることからネムノキ、あるいは合歓木。夫婦円満の象徴とされます。

 反対に、花の方は暑い日中を避けて夕方に開き、翌日は萎むそうですのに、今日は開いているところに遭遇してうれしいことでした。

 

 

 『奥の細道』で芭蕉が象潟で詠んだ句を、つい思い出します。

  「 象潟や雨に西施がねぶの花 」

 そこで止められないのが、どどちゃんファンです。

 宝塚歌劇轟悠主演の『愛燃える』は、西施という絶世の美女に溺れていく呉王夫差を描いた作品でした。中国に呉国と越国があったことさえ知らない私でしたのに、みんな歌劇が教えてくれました。

 だから、推し活というのも満更じゃないと思う婆さんなんです。

 

 

 閑話休題。“象潟”という場所は特殊な場所です。

 2500年前に鳥海山の山体崩壊のため、日本海に土砂が流れ込み九十九島という松島に似た景観ができ上がりました。芭蕉が『奥の細道』で、どうしても行きたかったのは、”松島“と”象潟“だったと云われているのは、松島に匹敵する素晴らしい景色だったからです。

 ところが、芭蕉が訪れた百数十年後の1804年には、今度は象潟地震で湖が隆起してしまいましたから、今では、いくつかの小島が残るのみ。昔の湖の景観を想像できるのは水田に水が張られたときだけです。

 ちょうど、今朝の『こころ旅』で、田中美佐子さんが「360度水田」という一関を走っておられました。

 象潟は、いろんな意味で、私が一度は訪ねてみたいリストに入れてる場所なのです。