こころあそびの記

日常に小さな感動を

神嘗祭

 

 上る朝日に手を合わせたくなるのは、先人がそうしていたからではなくて、太陽と体の奥深いところが共鳴しているからだという思いが、だんだん確かになってきます。

 

 

 今朝、まだ暗い夜明け前の北東の空に、北斗七星が上ってきたのを今季初めて見ました。今から少しずつ北極星の周りを時計と反対回りで天頂に近づきます。

 北斗七星は持ち手の柄の指す方角が季節を示すという天に置かれた壮大な時計です。

 どんなに寒い冬の朝であっても、この星が天頂に見えたら、なぜか勇気百倍です。それが、北斗七星が持つパワーなのだと思います。

 空海をはじめとする高僧が感応した朝の北斗七星。是非、ご覧になってみて下さい。

 

 

 まさに日本晴れ。こんな貴重な晴れ間を無駄に過ごせなくて、少し遠出してきました。

 

 

 この写真を見てピンとこられましたか?

 そうです。今日は紀元二六八五年十月十七日で、神嘗祭の日です。

 神嘗祭は、来月の新嘗祭に先立って行われる本年採れた新穀を天照大神に捧げる祭事です。

 伊勢神宮では、このお祭りが年中行事の中で最も大切にされているといわれます。早朝に皇居で今上天皇が挙行されているお姿を思いながら行ってきたのは奈良の橿原神宮です。

 

 

 10時からの神嘗祭には間に合いませんでしたが、今上陛下の御代が長く続きますようにと心をこめてお祈りしてきました。

 

 

 見覚えのある林を抜けて、釈迢空さんの歌碑にたどり着きました。

 「畝傍山かしの尾のへに居る鳥の鳴きすむ聞けば 遠代なるらし」

 歌碑に刻まれた細かい字体は読み解けませんでしたが、遠い昔に彼が思いを馳せた場所にこの良き日に来られたことに、深い感謝を捧げてまいりました。