
雨予報通りの本降りです。
おかげで、この3日間の万歩歩きで疲れた体を回復させる絶好のお休みができました。
まずは、溜まった『こころ旅スペシャル』を観ました。2023年11月の旅ですから、亡くなる一年前。こんなに元気に走っておられたのに、もうすぐ一周忌だなんて信じられない思いです。
人は最期を予感することはできるのでしょうか。それまでと全く変わらない正平さんを観てると、そんなことを考えてしまいます。
たとえば、きのう。少し歩きすぎた私は這々の体で皆様とお別れして帰途につきました。
こういう時、なんと家路を遠く感じることでしょう。ところが、最寄りの駅に降り立った瞬間、気が満ちてきて、これなら無事に帰れそうに思ったのです。
その時、思いました。生命の終わる時もこんなふうに楽しくなってくるのかと。
正平さんが、楽しく自転車漕ぎながら旅立ってくださったとしたら、と冥福を祈ったことです。

今月号の『到知』の巻頭の言葉は青山俊董さんが書かれています。纏めの段に道元禅師の言葉から「声なきを恨まず、耳なきを恥じる」を引いて、心の耳目をしっかりと開いて見よと結んでおられました。
青山俊董さんのこと、ご存知でしょうか。そういう私も『到知』で随分前に知りました。名古屋にある女性だけの尼僧堂の堂頭です。
その頃の私はまだまだ煩悩の塊で、いつか、この僧堂をお尋ねしてみたいと思った憧れの方でした。
その青山堂頭が女優の瀧内公美さんと『スイッチインタビュー』で対談された録画を、雨音聞きながら観ました。
瀧内公美さんといえば、『光る君へ』で源明子を、『あんぱん』で女教師役を演じるなど大活躍されていますのに、役者としての椅子取りゲームに疲れると、お仕事の厳しさを訴えられました。
対談では、青山先生が「女性の生き方」を説いてくださいました。

東井義雄さんの言葉を借りて、
「下農は草を作り
中農は作物を作り
上農は土を作る」
女性は土。根源を作る役目があるのです、と。
そして、女性の本当の美しさに触れ、
「若きは麗し
老いたるはなお麗し」
と教えて下さいましたことは、老境にある自分への励ましとして嬉しく拝聴いたしました。

若き日の青山堂頭には、多くの求婚があったそうですが、二足の草鞋を断念して尼僧の道を進むことにしたという潔さ。
それとは別に、与謝野晶子は子育てと両立したのですよという話も重ねて、深く人生を生きてほしいと願われたことは流石でした。
それを瀧内公美さんはどう聞かれたでしょう。
まだ三十代の彼女の未来は果てしないほど続きます。岐路や迷いに苛まされながらも、明るく笑顔を忘れないで頑張ってほしいと念じたことです。