こころあそびの記

日常に小さな感動を

落語会

 

 6月は例年よりも気温が低く日照時間が少なかったように聞きます。

 私たちには暑くなくて楽させてもらった分、植物は欲するに足る光がなくて成長障害が起こっているそうです。

 雨が続いて、朝か夕方か見分けのつかない灰色一色の世界にそろそろ飽きてきました。じっとしていると眠気に抗えず、うつらうつらしてしまう体たらく。

 きのうは昼過ぎてから、何かあったはずと思いつきまして、池田のアゼリアまで落語を聞きに行ってきました。

 眠気覚ましならぬ、寝落ちを防ぐ一手です。

 

 

 「七代目月亭文都入門40周年記念独演会」と銘打ってありました。

 落語なんて全く知らない世界なのですが、どこかでこの名前を目にしたとき、あぁ藤田美術館で落語やってた人や、と思い出したのです。

 あのときは、なにわの解説をしてくださって、落語にはそういう面白さがあることを教えられました。

 あれ以来、ずっとご無沙汰しましたが、こんな近くで拝聴できるならと、当日券をあてにして行ってみました。

 

 

 失礼な話、チケットはあと五枚を残すのみだったことに驚きまして、さらに、ドアを押したとき中から押し返されるほどの熱気にびっくりしました。

 さすがは落語の町、池田です。満員の聴衆はほぼ私の年代とお見受けしました。

 こっくりさんはほとんどなくて、熱心に耳を傾けておられました。これは老人脳を鍛えるには何よりの方法です。集中力を養うのにもってこいの落語です。

 

 

 文都さんの出し物「地獄八景亡者戯2026」ではさんざんに笑わせてもらいました。

 もうすぐお目にかかる閻魔様は、年寄りには興味深々です。

 どんな裁きを受けるか。その日が待ちどおしくはありませんが、確実にこの世を振り返る日がきて、それも楽しいことだと期待させてくれるお話でした。

 南京玉簾や松づくしなどの演芸も間にはさんでくださったので、眠気も感じないまま帰宅できました。

 落語会を目指すということは、お話を丸暗記するということ。生半可な気持ちでできるものではありません。

 そして、若い人をその気にさせるのは、私たちの年代を沸かしてくれた八方さんたちのおかげででしょうか。

 この道を途切れさせないぞという覚悟が、携わるすべての人にあってこその熱気を感じたことです。