こころあそびの記

日常に小さな感動を

発表会

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 今朝、出かけようとしたら、愛車が桜の花びらでラッピングされていました。シベがむき出しになって紅色になった桜はこれから若葉色に模様替えしていくのですね。
 昨日は孫息子と孫娘のピアノの発表会でした。
 昨年、最後まで迷いに迷って断念の決断をされた先生の無念さは計り知れません。熱心だからこその無念です。今回、できる限りの予防対策をして開催に漕ぎ着けられたとはいえ、先生の心が百パーセント晴れているのではないということが言葉の端々から窺えました。
 みんなが心のどこかにブレーキかけながら、息をひそめています。普段通りの日常になってほしいという万人共通の願いが一日も早く叶いますように。
 さて、孫娘の方はモーツァルトを弾きました。先生が一つ一つ解説してくださる親切なコンサートなんです。
 それによりますと、近頃の子供はバッハ(音楽の父)、ベートーベン(楽聖モーツァルト(神童)といった古典音楽が苦手といいます。巷に音が溢れて、彼らの耳は古典音楽に馴染む機会が減っています。
 孫娘もピアノにモーツァルトの写真を貼ってから、ようやくその時代を少しは感じることができたのか、モーツァルトらしく弾けるようになったといいます。
 ド・レ・ミ♪~。1ト・2ト・3ト!
 そんな古典的なメロディーが苦手です。私たちには安心して聞ける音楽が子ども達から遠ざかっていきます。そんな面でも人間の進化という変化が起こっていることをしみじみ感じます。
 今の子は恐ろしく進化していて、基礎練習なしに全体をひとまとめにして掴んでしまう力を持っています。孫息子はその典型で「白日」と「情熱大陸」を弾きました。
 それは、弾きたいという曲を弾かせてくださる先生に出会えたからであり、また日々研鑽されている指導者に出会えたからこその達成でした。
 自分ができないからそう思うのですが、古典音楽で育った人が、ポップスのリズムを取り入れることはたいへんなことではないかと推測いたします。
 事実、先生もポップスを発表会に選曲するためらいを突破する事は勇気のいることだったとおっしゃってました。それでも、勇気をもって音楽の壁を越えられたことを、「白日」の作曲者、常田大希さんにお知らせしたい気持ちでいっぱいです。
 ピアノに貼ったモーツァルトも苦笑い。でもでも、天から受け取ったといわれる古典音楽は、憧れのピアノ曲です。いつかは弾いてみたい!その気持ちが、ずっと先々まで変わらずに人々の心に残っていく気がします。