こころあそびの記

日常に小さな感動を

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『山本容子銅版画展』

こんなやさしい目に誘われたら、行く、行く、絶対に行くよ、と約束してしまいますよね。。 京都の美術館で目を引いたパンフレット。持ち帰っても、大概はいつの間にやら行方知れずになるのが落ちですのに、見事に生き残って、今日、私を連れ出してくれました…

Boys be ambitious!

「家ハもらぬほど、食事ハ飢ぬほどにて、たる事也 是、仏の教、茶の湯の本意なり 水を運び 薪をとり 湯を沸かし 茶をたてて 仏にそなへ 人にもほどこし 吾も飲む 花をたて 香をたく みなみな仏祖の行ひのあとを学ぶ也」 大好きなフレーズが、千玄室さんの『…

ハマナス花園

雨に打たれてしなっていたツツジも、今朝は元気を取り戻して、みんなが帰ってくる連休を待っています。 花が季節の移ろいに合わせて毎年同じタイミングで咲けば、人もいのち健やかでおれるという恵みを享受できるように思います。 ツツジは日本原産であって…

迷子にならないために

雨上がり。水量の増した瀬音がひときわ響いている中で、一尾の迷子と思しき鯉を見つけました。 上の写真の関から流されてしまったようです。 大きな鯉でしたから、体力?もありそう。次に通る時には、鯉のぼりを果たして、家族の所に戻れていますように。 浜…

「旅の終わり」を歌った頃

“薔薇が咲いた 薔薇が咲いた 真っ赤な薔薇が” 雨の中で、我が家の庭に今季初めて一輪のバラが咲きました。 NHKBS『地球トラベラー 利尻山 遥かなる頂』を見ました。 冬の利尻富士を撮影するために、約3ヶ月、登っては断念、あと少しという峰に到達している…

私の巡礼

テレビで、十一面観音を彫る東京芸大出身の若者を見ました。遠い未来の人々に拝んでもらえる仕事に誇りをもって励む姿が眩しいことでした。 そんなことから、白州正子さんの『十一面観音巡礼』を久々に開いてみたくなりました。 今よりずっと若かった頃には…

『荘子』を学ぶ

雨の日もいいものです。 雨音を聞きながら・・とは、よく詩歌にも使われる常套句でもありますから、人の心に不可欠なもの。遠くから響いてくる雨を蹴散らす車輪の音が静けさを伝えてくれています。 昨日は芯から疲れ果てて、いい加減なブログを書いてしまい…

五三の桐

今日は大形徹先生の『荘子』の講座を拝聴する日です。 早めに家を出て、コロナ禍でしばらく行けなかったコースを歩いてみることにしました。 大阪城公園駅から右回りでお城巡り。 ここにくるたびに、大阪の町にお城を残してくれた秀吉さんと家康さんにありが…

青に寄せて

箕面市粟生間谷にあった大阪外大が大阪大学箕面キャンパスとして船場に移って来ました。加えて、このあたりに住まう人々の悲願であった地下鉄延伸が実現の運びとなり、早くも町には活気が出てきたように感じられます。 このキャンパスの蔵書は箕面市民も借り…

庚申さん

この写真の『青面金剛』の碑は箕面市内の旧・西国街道にあります。樹齢数百年のクスノキの大木の根元にひっそりと佇んでいます。 これとは別に、箕面池田を結ぶ旧道には、その昔は池田から見えたというほど大きな杉の植わった『青面金剛』を祀った一角があり…

あまがける飛天

たんぽぽの花と綿毛と蝶々。 とても、工事のフェンス越しに撮ったとは思えない春の一枚が撮れて、朝の散歩は気分上々となりました。 今朝の火野正平さんの『こころ旅』は大原野神社からのスタートでした。 朱塗りの本殿に見覚えがあるように思いましたが、ま…

大阪市立美術館にて

ずっと走り続けてきた体ですから、急に、休め!といわれて、「それでは止まります」とすんなり受け入れることは難しいようです。 クラッチの入れ間違いでエンスト起こすくらいなら、しばらくはアイドリングを続けてみようかと思っています。 そんなことで、…

二代目に学ぶ

昨日の帰りの車中。折しも、競馬G1競走『第82回皐月賞』の発走時刻となりました。 競馬は全くの素人ですが、馬体の美しさを見るのは好きですから、叶うことなら、乗馬クラブや厩舎にそっと見に行ってみたいと考えてしまう隠れファンです。 芝生を蹴散らして…

アイドルを探せ

昨日2歳の誕生日を迎えた孫に会うため、神戸市立王子動物園で待ち合わせ。楽しい時間を過ごしてきました。 ご存知の方も多いと思いますが、過日、1歳のキリン「ひまわり」ちゃんが、輸送中に体勢を立て直せずに呼吸不全を起こして亡くなったばかりの動物園…

嗅覚を呼び覚まそう!

風が残るものの、雨が上がった朝というのは気分がすっきりするものです。 雨と風で浄化された大気は体の中に吸収されやすいからでしょうか。思わず、下界を見下ろしながら深呼吸してしまいました。 昨日もお伝えしたように、山の色が変わってきました。ある…

芳しい春の匂いを嗅ごう!

三日ほど前は、台風が南風を吹きこんだために真夏日になった所もあったくらいでしたのに、今日は一転して、前日マイナス10度。コートを出してこないと応戦できない寒さです。 出勤途中にふと山の方に目をやると、先日までとは打って変わり、山桜の色は消えて…

常磐木落葉

常磐木の散るや母さへその子さへ 嵐雪 まるで、秋の風景と見間違えそうですが、この写真は今日の公園で撮ってきたものです。 この嵐雪の俳句で詠われているように、クスノキが春に落とす葉は二、三年から数年の間、常緑を保ってきたものだそうです。葉っぱに…

喜怒哀楽の調和

蘂の紅色と、若葉の薄緑色と、残り花の薄い桃色の三重奏。自然は私たちに飽きさせないように次から次へと最大限の工夫を展開してくれます。 人間関係で「共感」こそが大切であるように、大自然の受け手である人間は、傍観者という立場ではなく、一緒に呼吸す…

室生寺の春

お香もさまざまあれど、興福寺の東金堂の入り口で購入できる『興福薫荷』の香りが好きです。 今朝、燻らせようと箱を開けたら残りが少なくなっていたので、これはそろそろ行くべきかと思いつき、バタバタと準備しながら、近頃心にかかっていた室生寺のリーフ…

自然の一員と気づくこと

小さなこたつ机の周辺が雑然としてきたので、もう流石に我慢ならず、今日こそはと、がばっと起きて断捨離に取りかかりました。 のはずが、また一冊ずつ読み始めたりするから時間のかかることです。 そんな中で昨春、京都で開催された個展『細川護煕 美の世界…

野焼きの香り

モーニングコーヒーを淹れて、テレビをつけたら、NHKEテレ『こころの時代』が映りました。 今朝は、遠藤周作著『深い河』をもとにお話されていました。 ”深い河“というタイトルにこめられたものは何か。深い分断を渡りきっていく勇気。または、自分の中の深…

春の朝の散歩道にて

お散歩日和です。 一年365日のうちの10日ほどの期間だけ開園される「宮山つつじ園」に行ってきました。 ミツバツツジが見頃を迎えています。その後に咲くツツジとはまた趣の違う種類です。山中で見かけると、やさしい桃色と枝ぶりのたおやかさにほっと息抜き…

非日常の楽しみ

川面に浮かぶ花筏に見とれて歩いていると、 「晴れてる日はいいんだけど、雨でも降ろうものなら掃いても取れないのよね」 と、桜並木の前でご近所さん同士の話し声が聞こえてきました。 そうですよね。これからは何十万枚の花びらの後始末で、近隣の方には申…

桜吹雪の日

花吹雪の中に親鸞さんが立っておられる。 越前、越中、越後の旅を終えたばかりですので、旅装束の親鸞さんが親知らず子知らずの海辺を歩いておられる姿が彷彿と思い浮かびました。 悩める衆生を救いたいという一つの願いが、今も続いています。 どうか、この…

桜 その二

この美しさ。 ど素人でもファインダーの先に光り輝く春を覗き見ることができる季節です。 水月公園では水面に桜と楊が映り込み、またとない一枚が撮れました。 観梅が終わって、静かになった公園です。 梅の木の根元の土にはタンポポが咲いていました。 少し…

清明

「青い空に刷毛で描いたような薄い雲が流れています」と教えてくれたのは、ABCラジオの浦川さんでした。慌てて外に出て写真を撮りました。 今日は二十四節気の「清明」です。 私は、この春の清明という響きが好きです。 清々しい青空のもと、春が来た喜びで…

春うらら

初出勤の日。 帰り道、まず目に入ってきたのは山桜です。 春の山、しかもこの期間限定で見られる薄い桃色のパッチワークは山に入ると全景が見えません。遠景限定の美しさです。 見とれながら、しばらく行くと、ひとりの男性が青空をバックに一本の桜をカメラ…

子犬のワルツ

今日は孫のピアノ発表会でした。 私が子供の頃のピアノ発表会といえば桜橋にあった毎日新聞会館が使われました。どこの町にもホールがある今とは大違いでした。 そして、当日はお友達を何人か招待し、車で送り迎えして、帰りにはお土産を準備しました。きっ…

『香君』

美容院に行こうと車を走らせていて信号待ちで泊まった歩道側に、不思議な桜がありました。 道行く人たちも立ち止まって見上げています。 なぜ、このように一本の木から三つの色を咲かせることになったのでしょう。均等にではなく、紅色、桃色、薄桃色とかた…

桜 その一

春爛漫になりました。 一夜にしてとは大げさですが、急にあたり一面が春色に染まり出しました。 満開の桜。一体どれほどの花が一本の木に咲いているのでしょう。数えるのは野暮なこと。空を埋め尽くす花に畏れをもった古人を倣いたいものです。 さくらの“さ”…